研究課題/領域番号 |
15500423
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
身体教育学
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研究機関 | 大阪電気通信大学 (2005) 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所 (2003-2004) |
研究代表者 |
赤滝 久美 大阪電気通信大学, 医療福祉工学部, 教授 (30280811)
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研究分担者 |
三田 勝己 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 教授 (40100169)
渡壁 誠 愛知県心身障害者コロニー・発達障害研, 究所・機能発達学部, 研究員 (70182946)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 筋音図 / 筋電図 / Post-activation Potentiation / MMG / EMG / 電気刺激 / 解析・評価 / 賦活後増強 / PAP / Mechanomyogram / 筋線維タイプ / 筋線維組成 / Post-activation potentiation / Postactivation potentiation |
研究概要 |
本研究は筋線維組成(タイプ構成比)の無侵襲分析法の確立を目指すものである。筋線維組成の分析は筋力増大あるいは低下の評価に際し、その生理学的背景を追及する上で重要な情報を提供する。しかしながら、従来の分析法はバイオプシーに代表されるように観血的手法が一般的であり、スポーツや臨床現場において簡易に分析することは困難である。 一方、賦活後増強(PAP)とは最大随意筋収縮後にその筋の単収縮力が増大する現象である。PAPは速筋線維に顕著に発生する。このことからPAPの応用は筋線維組成の無侵襲分析の可能性を推察させる。しかしながら、スポーツや臨床現場では全身の種々の筋力を正確に計測することが困難である。そこで、本研究では筋音図(MMG)を用いてPAPを推定し、筋線維組成の無侵襲分析を試みた。 MMGとは筋線維が収縮する際にその径が側方に向けて拡大・変形する結果発生する一種の圧力波を起源とする信号であり、筋の機械的活動(収縮)を反映する。本信号は対象とする筋の表面から加速度計などのセンサーを用いて導出され、その筋の機械的活動を関節や腱の影響を受けることなく計測できる利点を有する。 本研究では、まず、MMGによるPAP評価の妥当性を健常成人男性の下腿三頭筋で検討した。その結果、速筋線維比率の高い腓腹筋より導出されたMMGは、遅筋線維比率の高いひらめ筋よりも優位に大きなPAPを示した。加えて、MMGによるPAPの推定は従来の単収縮力による推定よりも、より、筋線維組成比の異なりを感度高く示すことが明らかにされた。次いで、本手法の臨床使用の可能性を探るために、筋組成比の変性がバイオプシーにより明らかな筋疾患患者について分析を試みた。その結果、筋線維組成の変性はMMGで推定されたPAPの値と高い相関関係を有することが示された。これらの結果から、MMGを用いたPAPの推定は筋線維組成比の評価、および、これを用いた診断への応用の可能性が示唆された。
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