研究課題
基盤研究(C)
1.研究目的:近代オリンピック開催国で実施されている「オリンピック教育」が、世界的に注目度の高い開会式の文化プログラムの中で如何に展開されており、またそれがどのようなスポーツ哲学や教育理念に基づいて実施されているのか、ということについて明らかにすること。2.調査対象:2004年アテネ大会および2006年トリノ冬季大会開会式の文化プログラムとそのテレビ映像、アテネ大会の国際聖火リレーの東京レグ、1998年〜2006年の3回の冬季大会における草の根の平和・環境メッセージリレー。また、2008年北京大会および2010年バンクーバー冬季大会のオリンピック教育情報。3.成果の概要:アテネ大会の開会式では子どもの象徴的不在、および聖火リレーとオリンピック休戦、アテネ市内の文化プログラムなどから平和的メッセージが確認できた。2006年トリノ冬季大会開会式の文化プログラム、平和と環境のメッセージリレーの分析からも開会式での子どもの不在および平和メッセージ性への強固なまでの志向が確認された。これは2002年ソルトレイク冬季大会前の2001年9月11日のテロリズム以来の変化であることが確認できた。またこのような変化が、子どもたちへのオリンピック教育の好機と未来への平和レガシーを失いつつあることの危険性も指摘できた。4.今後の展望:開会式での平和的メッセージの教育的意味や意義、アスリート達の平和運動や異文化交流の実態をさらに調べることによって、平和や友好のためのオリンピック教育的次元が明らかにされる可能性がある。世界から集まる観客へのオリンピック教育も重要である。文化発信基地としてナショナルハウスが設置されるが、そこも有効なオリンピック教育の場である。このような、暗黙の内に形成されているオリンピック教育の機会や平和運動発信の機会に焦点を当てて調査研究する重要性が示唆された。
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