| 研究課題/領域番号 |
15500466
|
|---|
| 研究種目 |
基盤研究(C)
|
| 配分区分 | 補助金 |
|---|
| 応募区分 | 一般 |
|---|
| 研究分野 |
スポーツ科学
|
|---|
| 研究機関 | 久留米大学 |
|---|
研究代表者 |
吉田 典子 久留米大学, 健康・スポーツ科学センター, 助教授 (10210709)
|
|---|
| 研究分担者 |
池田 久雄 久留米大学, 第3内科, 助教授 (50168134)
豊増 功次 久留米大学, 健康・スポーツ科学センター, 教授 (50172218)
|
|---|
| 研究期間 (年度) |
2003 – 2004
|
| 研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
| 配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2003年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
|---|
| キーワード | 血管内皮障害 / 運動 / 運動性無月経 / エストラジオール / 内皮非依存性血管拡張反応 / 血管内皮機能 / 血管内皮非依存性血管拡張反応 / エストラディオール |
|---|
| 研究概要 |
目的 我々は,先行研究において運動性無月経(EAA)の選手では正常性周期の選手に比べて反応性充血時の血管拡張反応(Flow-mediated vasodilatation : FMD)が低下しており,FMDは血中エストラジオール濃度と正の相関を持つことを見出した.血中エストラジオールの低下と血管内皮機能低下の因果関係をさらに明確にするために本研究では前向き研究を行った。すなわち、EAAの選手が競技的スポーツ活動を中止し正常性周期に回復した時点でFMDが回復するかどうかを検討した.さらに、今年度は対象群として、同年代の運動を行っていない女子について同様の測定を行った。
研究の対象:
全国大会レベルの某高等学校女子バレーボール選手、運動をしていない女子
測定項目:
1)身体組成:身長、体重、Body Mass Index、体脂肪率
2)血液検査:総コレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪、E3、プロゲステロン
3)血管内皮依存性血管拡張反応:FMD
4)血管内皮非依存性血管拡張反応:ニトログリセリン(GTN)に対する血管拡張反応
先行研究での運動性無月経群から7名について、競技的スポーツ活動を中止し6ヶ月後の時点でfollow up測定を行った。
結果 EAA群では対照群に比較し、FMDとGTNに対する血管拡張反応、血中エストラジオールが有意に低下していた。Follow up時点では全員が正常性周期に回復しており、EAA時に比べて血中エストラジオールは有意に増加し、FMDとGTNに対する血管拡張反応も有意に増加した。
結語 EAAでは、血中エストラジオールの低下に伴って内皮依存性および非依存性血管拡張反応が低下していることが示された.しかし、若年者においては競技的スポーツ活動の中止によって、血管機能低下は回復することが確認され、可逆的な障害であると考えられた。無月経をきたすような激しい運動は、血管機能障害をきたす可能性があり、低エストロゲン状態が長期に続いた場合には運動機能の低下や動脈硬化の早期進行が危惧され、さらに長い経過を見る研究が必要である。
|
