研究課題/領域番号 |
15500485
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用健康科学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
稲水 惇 広島大学, 大学院・保健学研究科, 教授 (00112186)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2004年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2003年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 唾液中sIgA / 唾液中リゾチーム / 局所免疫 / 上気道感染症 / 身体コンディション / 運動 / コンディショニング |
研究概要 |
上気道感染症は,スポーツ選手の身体コンディションを乱す最大の要因である。また唾液中分泌性免疫グロブリンA(以下sIgA)やリゾチームの減少や欠乏は上気道感染症の発症と密接に関係している。運動が唾液中sIgAとリゾチーム濃度に及ぼす影響とsIgAおよびリゾチーム濃度と上気道感染症との関連を検討し、スポーツ選手の身体コンディションの自己評価への応用を試みた。 1.運動が唾液中sIgAとリゾチーム濃度に及ぼす影響 (1)一過性の急性運動が唾液中sIgA濃度に及ぼす影響 60%VO2max強度のトレッドミル走行直後には、運動負荷前に比べ有意に高値であった(p<0.05)。 (2)一過性運動が唾液中リゾチーム濃度に及ぼす影響 40%、60%および80%VO2max強度のトレッドミル走行直後には、運動負荷前に比べ有意に高値であった(p<0.05)。 (3)8週間の運動トレーニングが唾液中リゾチーム濃度に及ぼす影響 トレーニングの進行とともに増加傾向にあったが有意な増加ではなかった。 2.唾液中sIgAおよびリゾチーム濃度と上気道感染症との関連 (1)上気道感染と唾液中sIgA濃度とsIgA分泌速度 上気道感染発症の確率は、sIgA濃度が85μg/ml未満では66.7%、85μg/ml以上では39.5%で、85μg/ml未満時の上気道感染リスクは3.07倍で有意に高かった(p<0.05)。 (2)上気道感染と唾液中リゾチーム濃度 上気道感染発症の確率は、リゾチーム濃度が3.5μg/ml未満では72.2%、3.5μg/ml以上では40.9%で、3.5μg/ml未満時の上気道感染リスクは3.46倍で、有意に高かった。 3.身体コンディションの自己評価への応用 定期的に唾液中sIgAあるいはリゾチーム濃度をモニターすることによって、上気道感染の危険性を予知し、スポーツ選手の良好なコンディション作りに寄与できることが明らかになった。
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