研究課題/領域番号 |
15500537
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食生活学
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研究機関 | 大阪教育大学 |
研究代表者 |
竹井 瑶子 (竹井 瑤子) 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (30017248)
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研究分担者 |
井奥 加奈 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (40243282)
奥田 豊子 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (90047308)
甲田 勝康 関西医科大学, 医学部, 講師 (60273182)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2005年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
2004年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2003年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 緑黄色野菜 / ケルセチン / 調理 / 食事摂取量 / フラボノイド / 血中ケルセチン濃度 |
研究概要 |
緑黄色野菜の継続的な摂取と摂取形態が血漿フラボノイド濃度に及ぼす影響を明らかにする目的で、菜食実践者と対照者(いずれも中高年女性)について、菜食実践前後(2003年6月)に食事調査と採血を行い、食事内容が血漿フラボノイド濃度に及ぼす影響を検討した。 菜食では動物性食品をほとんど摂取しなかったが、豆腐や玄米を摂取していたため、たんぱく質摂取量や炭水化物摂取量で有意な差はみられなかった。栄養素等摂取量に関しては、菜食はマグネシウムや亜鉛、マンガンなどの摂取量に関して一般食より有意に高値であった。フラボノイド摂取量は菜食実践者が220±85.7mg/日、対照者は68.4±43.2mg/日であったが、ケルセチン摂取量は平均値が菜食実践者23.9mg/日、対照者22.1mg/日でほとんど同じであった。ただし、主な摂取源は菜食実践者が緑黄色野菜、対照者が緑茶で違っていた。 血漿ケルセチン濃度は、菜食実践前の中央値が0.255μmol/L、菜食実践後が0.572μmol/L、菜食実践後と同時期に採血した対照者が0.143μmol/Lであった。菜食実践前後、および菜食実践後と対照者には有意な差がみられなかったが、菜食の継続的な実践により血漿ケルセチン濃度は増加したことが示唆された。 菜食実践において、野菜ジュースと野菜ペースト、加熱野菜(おひたし)を同じ野菜で調製し、菜食実践後の菜食実践者と対照者に提供して摂取前(早朝空腹時)と摂取2時間後の血液における血漿ケルセチン濃度を比較した。その結果、野菜ペースト摂取において、菜食実践者群と対照者群に有意な差がみられたことから、菜食の実践は、食事由来のケルセチンの吸収を亢進したことが示唆された。しかしながら、野菜を搾ったり、すりつぶしたりする調理操作はケルセチンの吸収には影響しない可能性が高い。
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