研究課題/領域番号 |
15500548
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食生活学
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
山本 由喜子 大阪市立大学, 大学院生活科学研究科, 教授 (00174821)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | タマネギ / ネギ / 抗酸化効果 / 血中コレステロール / 高脂肪高蔗糖食 / 高血圧 / 加熱調理 / SHR / L-NAME |
研究概要 |
ネギ属野菜類のうちタマネギやネギは、共に日常的に頻繁に食される身近な食品であるが、その生理効果についてはあまり報告がない。そこで平成15年度はタマネギ、平成16年度はネギについて、血圧上昇抑制効果、抗酸化効果、体内脂質蓄積防御効果などを検討した。【平成15年度】タマネギの血圧上昇抑制効果および抗酸化効果に対する加熱の影響を、NO合成酵素阻害剤(L-NAME)誘発高圧ラットを用いて検討した。タマネギ試料は生、あるいは60分間沸騰加熱したものを凍結乾燥して粉末にしたものを用いた。その結果、L-NAME誘発高血圧ラットに対して、生タマネギの血圧上昇抑制効果は100℃60分間加熱することにより消失した。また生タマネギによる血中TBAR上昇抑制作用も加熱により見られなくなり、さらに尿中NO代謝物排泄の減少や血管NOS活性の低下抑制も見られなくなった。自然発症高血圧ラット(SHR)を用いた実験においても、生タマネギの効果は加熱調理により見られなくなることが示された。【平成16年度】正常ラットに高脂肪高蔗糖食を投与した場合の血中および肝臓脂質上昇ならびに血圧上昇に及ぼす影響を、青ネギおよび白ネギについて比較検討した。その結果、高脂肪高蔗糖食に5%青ネギを添加することにより2、4週目の血圧上昇は有意に抑制されたが、白ネギ添加では有意な抑制効果は認められなかった。血管スーパーオキシド生成能は高脂肪高蔗糖食投与で亢進し、青ネギにより抑制された。白ネギによる抑制効は弱く有意ではなかった。体内の脂質に対しては、青ネギによる影響が強く、血漿・肝臓コレステロールとTGの上昇を抑制した。白ネギでは血中コレステロールおよびTGに有意な影響は見られなかったが、肝臓におけるそれらの上昇を抑制した。これらの結果、白ネギよりも青ネギにより強い生活性を見出した。
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