研究課題/領域番号 |
15500556
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食生活学
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研究機関 | 日本女子大学 |
研究代表者 |
藤井 恵子 日本女子大学, 家政学部, 講師 (20186480)
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研究分担者 |
高橋 雅江 日本女子大学, 理学部, 教授 (30060677)
藤井 智幸 新潟薬科大学, 応用生命科学部, 教授 (40228953)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 寒天 / ゼラチン / カラギーナン / 相分離 / 物性 / 混合ゲル / 官能評価 / 破断応力 / ゲル / 応力-歪曲線 |
研究概要 |
高齢社会となり、咀嚼・嚥下機能が低下した高齢者を対象とした食品が求められている。本研究では、調製条件を変えることによって同一組成であっても相分離構造の異なる混合ゲルを調製し、比較的咀嚼・嚥下しやすい高齢者向けの食品の開発の際に指標となりうる新規力学物性パラメータを提案することを目的として、その物性と官能評価との関連を検討した。 破断特性のうち、破断応力は等しいがその他の値が異なるゲル食品の組み合わせを、寒天/ゼラチン混合ゲル、カラギーナン/ゼラチン混合ゲルで調製し、圧縮試験を行った。寒天濃度0.7%、カラギーナン濃度0.8%、ゼラチン濃度4.5%に設定し、各試料を別々に加熱・溶解させ、60℃で混合後冷却し、所定の温度で300rpmで5分間撹拌しながら保持して、5℃まで冷却しゲル化させた。寒天/ゼラチン、カラギーナン/ゼラチンの混合比は1:3、1:1、3:1の3条件とした。保持温度を15〜60℃と変化させることにより、相分離構造を変化させた。ゼラチン単独ゲルの応力-歪曲線はBST式が成立していたが、混合ゲルはいずれの試料においても破断に至るまでの応力-歪曲線はシグモイド型の破断挙動を示しそして破断することがわかった。これらの応力は歪に対して、(σ_r-σ)/σ_r=exp(-k・ε^n)で表すことができ(k:かたさ、n:非線形性パラメータ、ε:ひずみ、σ:応力、σ,:破断応力を表す)、破断応力とともに非線形性パラメータnを算出できた。非線形性パラメータnが示すゲル物性の特性を官能評価の結果から検討したところ、寒天/ゼラチン混合ゲル及びカラギーナン/ゼラチン混合ゲルでは、nが大きい方が「弾力がある」「なめらか」「もろくない」「べたつく」と評価され、市販の豆腐では「なめらか」「飲み込みやすい」と評価された。これより、応力-歪曲線から得られる非線形性パラメータnは「なめらかさ」の指標となる可能性が示された。
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