研究課題
基盤研究(C)
(1)基礎研究ヒト株化骨芽細胞を用いた検討では、モノテルペン(C_<10>)のperillyl alcohol、perillic acid、geraniolが、alkaline phosphatase活性を上昇させ、増殖を抑制することを見出した。さらに、RT-PCR法によるmRNAレベルでの解析では、これらのモノテルペンがalkaline phosphataseやその他の骨分化マーカーの発現を増加させることを見出した。現在、モノテルペンによる骨形成促進作用が、スタチンと同様に3-hydroxy-3-methylglutaryl coenzyme A (HMG-CoA)還元酵素阻害を介しているかを解析中である。代表的な続発性骨粗鬆症であるステロイド骨粗鬆症に対するモノテルペンの予防効果の基礎検討として、グルココルチコイドによる骨形成抑制の分子機序を解析した。ヒト骨芽細胞初代培養系を用いた検討では、グルココルチコイドがWnt signal伝達経路の調節分子dickkopf-1の発現を増加させ、その結果β-cateninの核内移行を阻害することを明らかにした。成長期ラットにカルシウム、ビタミンD欠乏食を40日間投与した結果、大腿骨のカルシウム量、無機リン量および骨密度が有意に低下することを確認した。現在、カルシウム、ビタミンD欠乏食にモノテルペンを添加することにより、骨量減少が抑制されるかを検討中である。(2)臨床研究閉経期女性を対象として、橈骨骨密度、骨吸収マーカー(尿NTX)と成長期および現在の身体状況、食習慣、運動習慣との関連を検討した。その結果、年齢、初経年齢は骨密度の予測因子であり、閉経はNTXの予測因子であることが明らかとなった。生活習慣としては、現在の欠食習慣が骨密度、NTX両方の予測因子として選択された。欠食習慣によって、野菜・果物類、大豆類、乳製品、麺類の摂取量が有意に低下していたことから、植物性食品摂取の不足が骨強度低下の危険因子となることが示唆された。
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