研究課題/領域番号 |
15510090
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ナノ構造科学
|
研究機関 | 京都大学 (2004) 大阪大学 (2003) |
研究代表者 |
小野 輝男 京都大学, 化学研究所, 教授 (90296749)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2004年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2003年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
|
キーワード | 磁壁 / ダイナミクス / 巨大磁気抵抗効果 / 強磁性細線 / 磁気ラチェット効果 |
研究概要 |
近年、微細加工技術の進歩にともない、メゾスコピック磁性体の研究が盛んに行われるようになった。しかし、試料体積が極端に小さいために通常の磁化測定法では一つの微小磁性体や単一の磁性細線の磁化を測定することは不可能である。そこで通常は、同じ形状と考えられる試料を多数作製し、その集合の磁化を測定している。しかし、この方法では、個々の磁性体の大きさと形状のばらつきによって、単一の磁性体の特徴が隠されてしまうことが多い。そこで、本研究ではGMR効果を利用した磁化測定法を用いて単一磁壁のダイナミクスを研究し、以下の知見を得た。 (1)磁性細線中に導入した人工的な括れが磁壁のピニングポテンシャルとなることが分かった。 (2)このピニングポテンシャルは括れが深いほど大きいことが分かった。 (3)温度依存性の測定より、上述した人工ピニングポテンシャルは理想的な単一ポテンシャルと見なせることが分かった。 (4)磁壁の移動速度の温度依存性を測定した。 (5)非対称構造を持つ磁性細線中では磁壁移動に必要な外部磁場が磁壁に移動方向に依存する磁気ラチェット効果を見いだした。
|