研究課題/領域番号 |
15510095
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ナノ構造科学
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研究機関 | 埼玉工業大学 |
研究代表者 |
田中 虔一 埼玉工業大学, 先端科学研究所, 特任教授 (00016718)
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研究分担者 |
根岸 利一郎 埼玉工業大学, 人間社会学部, 講師 (70237808)
伊藤 正時 慶応義塾大学, 理工学部, 教授 (80005438)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | Si(111)-7x7表面 / 解離吸着(CH_3OH,C_2H_5OH,CH(CH_3)_2OH) / STM / NO吸着 / Site dependent Kinetics / Si-adatom、Si-rest atom / Zn_3 Sn_2クラスターの配列 / 新物質層 / 自己組織化 / 吸着のrecurosor / Sn_2、Zn_3クラスター形成 / ハネカム構造 / 吸着構造形成の初期過程 / 弱い相互作用 / アルコールの解離吸着 / 解離吸着(CH_3OH, C_2H_5OH, CH(CH_3)_2OH) / Zn_3Sn_2クラスターの配列 |
研究概要 |
Si(111)-7x7表面はDASモデルと呼ばれているSi原子の配列により構造と電子状態が最もよく記述できる。この表面のUnit Cellは積層欠陥を持つfaulted half unit cellと積層欠陥のないunfaulted half unit cellからなる。各half unit cellにはDangling Bondを持つ6個のSi原子はSi-Adatomと3個のSi-Rest Atomであるが、Si-AdatomのDangling Bondには殆ど電子のないのに対しSi-Rest Atom上のDanglign Bondまは電子が詰まっている。この表面での吸着や反応はDangling Bondとの相互作用によっておきると考えられる。このような視点から、個々の原子について反応や吸着への関与を調べた。吸着Sn原子は単独ではhalf unit cell内を動き回るだけであるが隣のhalf unit cellにSn原子が来ると移動しCenter Si-adatom上でSn_2クラスターを形成し安定化する。Znの場合はhalf unit cell内でZn_3として安定化する。さらに分子との吸着や反応について個々のサイトの電子状態および構造にどのように支配されるかをアトムレベルで明らかにした。その結果、従来の回折あるいは電子分光による平均的な現象記述から一歩踏み込んだ本質的な理解が可能になった。さらにSi(111)表面のSi原子を選択的に反応させることで表面に原子レベルでのパターンの書き込みや加工が可能になると考え、Si(111)-7x7表面にCH_3OHを吸着させた。電子密度の低いSi-Adatomと電子密度の高いSi-restatom間でSi-OCH_3とSi-Hに解離し吸着することをトンネルスペクトルで明らかにした。飽和吸着表面では各half-unitcellに3個の未反応Si原子を正確に残すことが可能になった。サイト選択で表面を化学的にパターン化できることを始めて実証した。
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