研究課題/領域番号 |
15510097
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ナノ材料・ナノバイオサイエンス
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
前川 英己 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60238847)
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研究分担者 |
山村 力 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80005363)
佐藤 讓 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80108464)
河村 純一 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (50142683)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2004年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2003年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | イオン伝導体 / メソポーラス物質 / ナノ複合体 / リチウムイオン / プロトン / 自己組織化 / サイズ効果 |
研究概要 |
本研究では、イオン伝導体をナノサイズのチャンネルを持った酸化物(アルミナ)中に導入することにより、イオン伝導度の大幅な向上とそのメカニズムの理解を目指したものである。本研究により以下の点が明らかになった。 X-114などの界面活性剤を鋳型として用いるゾルーゲル法によりナノチャンネルアルミナを合成した。その際、用いる鋳型高分子の大きさ、形、合成条件の最適化により、チャンネルサイズを3nmから22nmまでの範囲でコントロールできた。合成されたメソ孔アルミナ中にリチウムイオン伝導体であるヨウ化リチウムを導入した。伝導度にはチャンネルサイズ依存性が見られ、チャンネル径を4〜12nmまで変化させたところ、サイズの減少に伴って、伝導度が増加した。また、リチウムイオンの拡散係数測定をパルス磁場勾配NMR法にて行ったところ、伝導度と拡散係数の間にアインシュタイン式の成立を確認した。370℃での複合体のリチウム拡散係数は、アルミナチャンネルサイズに依存し、その依存性は伝導度と良く対応している。 塩化ランタンをドープしたメソ孔アルミナについて一定湿度下で高いプロトン伝導性が発現することを見出した。チャンネルサイズが3nmから15nmへ増加するとともに、2桁にわたって伝導度が向上した。NMR測定、TG/DTA測定より細孔内部のプロトン濃度を定量した。この材料は、湿度60%〜90%の範囲では大きな伝導度の変化は起こらない。一方、AAなどを出発原料としたポリマーコンポジットが作製できることが分った。このコンポジットは、100℃に耐え、10^<-5>Scm^<-1>程度のプロトン伝導を示す。
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