研究課題/領域番号 |
15510122
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会システム工学・安全システム
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研究機関 | 北陸先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
GAO FEI 北陸先端科技大, 助手 (40313712)
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研究分担者 |
中森 義輝 北陸先端科学技術大学院大学, 知識科学研究科, 教授 (30148598)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 批判システム思考 / ナレッジ・マネジメント / 組織知 / システム思考 / CST / 方法論 / 暗黙知 |
研究概要 |
本研究は、今現在知識及び知識マネージメントに対する研究に初めて批判システム思考の考え方を導入するものである。予備研究により、批判システム思考の考え方に関わる二つの要点が表れる。批判システム思考の考え方というのは、 1.知識システムへの有機的な連結と区分により、ますます複雑になっている人間の持つ知織のマネージメントプロセスを支援するのに、総合的、創造的な洞察力を提供できる。 2.複雑な問題から解体されたサブシステムとプロセスに対処するのに、既存の方法論を創造的に活用するのを促進する。 批判システム思考の考え方に基づき、知識はスタティック実体知とダイナミック・プロセス知と二つに分けている。こういう分け方は、ナレッジ・マネージャー及びナレッジ・ワーカーに簡明な理論フレイムワークと実践的な指導を提供できると考えている。 本研究には、野中の知識創造SECIモデル及びその制限条件を深く理解するため、その理論モデルにおける基本的な観点を改めて探求し、そして、ビジネス組織において「暗黙知」の役割に対して評論してみた。 1.知織における「暗黙」部分を「インプリシット」と「リアル・タシット」という二つの点に分けて論じた。SECIモデルにおける知識の暗黙の次元について論じられたコンテキストはPolanyiのもともとのコンテキストと違い、日本文化における特有の「インプリシット」がかなり含まれているというところが明らかに証明された。「インプリシット」と「リアル・タシット」というような明確的な区分により、異なるコンテキストにおいて、いかに暗黙知を活用したら、一番効果的なのかという問題の解決に役に立つと考えている。 2.製造業界の日本会社の実務をケースとして出してきた研究結果はほとんどなので、SECIモデルは更に広い範囲に応用しようとする場合には、慎重にケースバイケースの分析を望むと出張した。 日本会社はワーキング・プロセス、製品開発と組織アダプテーションなどにおいて長期的に連続的なイノベイションを遂げてきたと認められる。知識創造企業という理論はいかに日本会社はそういった成功ができたのかということを解明したところが、この理論は最も優れたところだと考えられる。この理論の精髄というのは、全員に学習と共有の意識を吹き込み、組織に個人、集団、組織及び社会における潜在的資源への探索を唱えるというところだろう。豊富な個人暗黙知が存在しているので、ダイナミック組織活動の課題はそういう貴重な資源を有効的に生かし、続々としたインクリメンタル・イノベイションの強力なエンジンとするではないだろうか。このようなダイナミック組織活動こそ、組織の長期的競争優位の源だろう。
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