研究分担者 |
畑山 満則 京都大学, 防災研究所, 助手 (10346059)
神谷 大介 琉球大学, 工学部, 助手 (30363659)
森野 真理 横浜国立大学, 環境情報研究院, COE研究員
坂本 麻衣子 京都大学, 防災研究所, 日本学術振興会特別研究員
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研究概要 |
高齢化社会における,都市の防災,減災を考えるため,都市の社会的構造に関する以下の分析を行った. 1)対象地域の水辺の歴史的変遷分析 河川などの水辺は消火用水やトイレ用水,避難路などに活用できるなど都市部において防災・減災に大きな役割を占める.しかし,対象地域である京都市市街地は鴨川以外に水辺とよべるものは現在していない.そこで水辺の歴史的変遷を調査し,水辺再生による災害リスクの軽減化の可能性についての分析を行った.さらに,現在,京都市が進めている堀川水辺環境整備構想により再生される堀川の防災効果について考察を行った. 2)高齢者の活動するコミュニティと災害リスク軽減化の関係に関する調査・分析 地域に根ざすコミュニティの活性化に関する分析を行った.高齢者が参加するコミュニティを中心に災害リスク軽減化という視点からの存在価値,高齢者の参加価値などについて分析を行った. 3)高齢化社会における地域コミュニティ再構成に関する考察 これまでの分析をもとに,高齢化社会における地域防災システムの計画作成に関する方法論を整理した.特に,社会の変化により崩壊しつつある,従来からあるコミュニティを補完的にサポートするコミュニティとして施設利用コミュニティについて分析し,このような形態のコミュニティを含んだ形でのコミュニティの再構成案を提示した.さらに,堀川水辺環境整備構想により環境変化が起こる京都市上京区について,施設利用コミュニティの核となりうる施設を分析し,地域コミュニティの再編の可能性について考察した.
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