配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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研究概要 |
本課題では(i)線形計両問題の中心曲線の幾何学的構造と内点法の計算複雑度;(ii)ロバスト最適化問題に対する近似解法のロバスト性能推定;(iii)層別最小二乗法の数理について研究した. (i)については,線形計両問題に対する主双対内点法の反復回数と中心曲線の幾何学的性質の関係の解析を中心に研究を行った.内点法のホモトピーパスである中心曲線の曲率を定義し,その曲率積分が内点法の反復回数を近似的に与えることを明らかにした.そして中心曲線の全曲率が係数行列Aの条件数の対数に非負変数の次元の3.5乗を乗じたものの定数倍で上から押さえられることの証明を与えた.このようにして,線形計両問題の悪条件性が係数行列のみに依存することの証左が得られた. (ii)については,2次雄計画法による磁気シールドのロバスト最適化に対する近似解法の性能評価について研究を進めた.このロバスト最適化問題は,外部磁場が多少変化しても十分な遮蔽性能を有するという制約の下でできるだけ軽いシールドを設計する問題である.この問題に対し我々は,乱数で振動磁場を生成し,シールドがそれに対応できるように逐次厚みを増やす反復を繰り返す近似解法を提案していたが,本研究では設計されたシールドのロバスト性能を最尤法によって評価することに成功した.(iii)については,磁気シールド最適設計問題の数理モデルが重みつき最小二乗法の重みの極限をとることで得られることを明らかにした.重みつき最小二乗法の極限は(i)の解析でも重要な役割を果たす層別最小二乗法である.重み付き最小二乗解と層別最小二乗解の差のノルムについて,両者の解の差を「重み付き最小二乗問題の各重み係数の比」と「係数行列の条件数」で評価することにも成功した.
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