研究分担者 |
北浦 勝 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (70026269)
池本 敏和 金沢大学, 自然科学研究科, 助手 (60311677)
村田 晶 金沢大学, 自然科学研究科, 助手 (30283097)
能島 暢呂 岐阜大学, 工学部, 助教授 (20222200)
吉田 雅穂 福井工業高等専門学校, 助教授 (90210723)
|
研究概要 |
1)2003年5月に発生したアルジェリア・ゼムリ地震、7月の宮城県北部地震、9月の十勝沖地震、12月のイラン・バム地震において、現地被害調査を実施し、病院の被害実態を調査した。その結果、建物被害等の構造被害だけではなく、非構造部材やライフラインの被害が、地震直後の診療に大きな影響を与える場合のあることが明らかとなった。さらに、宮城県北部地震と十勝沖地震においてはアンケート調査を実施し、ライフライン被害が病院の医療施設としての機能に及ぼす影響についての基礎的データを収集した。 2)2004年新潟県中越地震における供給系ライフラインの機能障害について調査した.機能停止の状況と計測震度との関係から,機能停止確率をロジスティック関数でモデル化して兵庫県南部地震と比較した結果,より低震度で機能障害が発生しており,その理由としては,ネットワーク施設の脆弱性およびネットワーク形態の両方が関与していると考えられる.また復旧プロセスを比較した結果,機能支障の解消過程に相似的関係が見出された. 3)2004年新潟県中越地震における医療機関の被害について現地調査およびアンケート調査を実施した.建物被害,ライフライン被害,医療機器の被害のそれぞれが医療機能に及ぼす影響について検討した.さらに、距離減衰式を用いて各医療機関の最大加速度を推定し,建物被害,ライフライン被害,医療機器の被害程度と最大加速度の関係をロジスティック関数で表す、被害関数を提案した. 4)ライフラインの機能被害が医療機能に及ぼす影響の大きいことが明らかとなったので,医療機関における各ライフラインの代替施設や耐震対策について検討した.特に電力供給の停止が各ライフラインの機能被害に密接に関連していることが示されたので,代替施設としてのソーラーパネルの有効性について検討した.
|