研究課題/領域番号 |
15510216
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ジェンダー
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
金子 省子 愛媛大学, 教育学部, 助教授 (80177518)
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研究分担者 |
青野 篤子 福山大学, 人間文化学部, 教授 (70202489)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | ジェンダー・フリー / ジェンダー観 / 幼児期 / 保育所 / 幼稚園 / ジェンダー・バイアス / 保育環境 / 保育者 / 親 |
研究概要 |
本研究では、ジェンダー・フリー保育の語を、保育の場を男女平等なものとするとともに、保育の場を通してジェンダーに敏感な視点を獲得できるような取り組みを含むものと定義している。そして、保育所・幼稚園におけるジェンダー・フリー保育の実態を明らかにし、これを推進する要因、阻害する要因について、特に保育者・保護者のジェンダー観に焦点化しながら、分析・考察した。 保育所(38箇所)、幼稚園(34箇所)を対象とした園環境調査から、保育所と幼稚園での相違がみられ、特に幼稚園で、名簿や靴箱の配置などの物的環境や整列時の性区分などの頻度が高いことが指摘された。また、同一園でも項目により、性区分の有無にはずれがみられた。保育所(2箇所)、幼稚園(3箇所)の保育者調査(47名)から、保育者は保育の場の性区分に否定的な意見をもつものの、自身の勤務する園では性区分の頻度は低く、問題がないとする傾向がみられた。そして、幼児がジェンダー化の過程にあるとの認識や幼児期にジェンダー・バイアスを是正する積極的取り組みを行う必要性についての認識は、ジェンダーに関する学習経験のある保育者で、より明確であった。一方、これらの園の保護者502名を対象とした調査結果からは、保護者が制度・慣習に関する性区分よりも、保育者の子どもへのかかわりに関する性区分に対し、より望ましくないとみなしていることがわかった。同一園でも性区分の実態やこれにかかわる保育者の行動に相違がみられ、保育者や保護者からの問題提起が改善につながった例がみられたことから、保育者の学習に加え、保育者間の話し合いや保護者の保育参画の重要性が指摘された。本研究の結果に基づき、保育者・保護者が保育の場を捉える際に役立つことを目的としたミニガイドを作成し、調査対象園に配布した。
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