研究課題
基盤研究(C)
本研究は西洋古代中世哲学における異他性(Ετεροτηζ, alteritas)の概念を代表的な哲学者を取り上げて通史的に研究するものであった。取り上げた主な哲学者はプラトン、プロティノス、アウグスティヌス、プロクロス、偽ディオニュシオス・アレオパギテス、マクシモス、エリウグナ、クザーヌスなどである。研究は概ね所期の目的を達したと言えるが、しかし特にプロクロスい関してはその思想の難解さのために必ずしも計画通りに研究が進展して成果を上げたわけではなかったが、プロクロス哲学の深遠さは現代の異他性ないしその関連概念の研究にとっても益するところが大きいと感じた。それゆえプロクロスにおける異他性の概念を解明することは大いに意義のあることであると思われるが、しかしプロクロス研究の蓄積が皆無に近い我が国においてには、プラトンのパルメニデスによるそれの註解書を改めてもっと時間をかけて本格的に綿密に研究しなければならないと思われる。それを今後の課題としたい。意見交換と資料収集のために外国出張し多くの研究者と拘留することができたし、また彼らとの議論を通してテクストの疑義のある箇所について解明することができたり、また日本では入手できない資料を得たりするなど、いろいろ成果を得た。研究成果としては一部は口頭発表や論文の形で発表できたものもあるが、まだ論文にまとまっていない部分もあり、それらは今後機会を得て学会や学会誌で発表して行きたい。
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Studia Neoplatonica Vol. VII
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山梨大学教育人間科学部紀要 7巻2号
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中世哲学を学ぶ人のために2
立命館哲学 第16集
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