研究課題/領域番号 |
15520084
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
美学・美術史
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
木俣 元一 名古屋大学, 大学院・文学研究科, 教授 (00195348)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2003年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 西洋美術史 / 中世美術史 / タイポロジー / テクスト / イメージ / 言語 / 中世美術 / キリスト教美術 / 記号論 / テクスト科学 |
研究概要 |
イメージ言語による図像テクストが成立するテクスト空間の内実は、写本挿絵、工芸、建築に付随した彫刻や絵画、ステンドグラスなどのメディアにより異なる。この問題を考察するため、ロマネスクやゴシック様式による教会堂の扉口というコンテクストにおいて、半円形壁面(テュンパヌム)、アーキボルト、リンテル、入り口の側壁、柱頭、円柱、台座などといった、建築物が提供する各種の構成要素を用いて、一種の図像テクストを構築する例を取り上げて考察した。コンク、サント=フォワ聖堂やオータン、サン=ラザール大聖堂をはじめ、「最後の審判」を主題とした扉口に関して、図像テクストの構成や機能に関する考察を実施した。 イメージ言語による図像テクストが物語の叙述をおこなうときに、物語内容における時間と、図像テクストによる「語り」、さらに鑑賞者が図像テクストを「読む」という行為を通じて自らの意識のなかに形成する時間のあり方について考察をおこなった。取り上げた図像テクストの例は『ウィーン創世記』挿絵のひとつで、ヤコブと彼の家族がヤボク川を渡るという主題である。ここでは、物語というものが、多数の瞬間が均質に並列される線状的な流れを形づくるのではなく、ひとつの瞬間に過去・現在・未来が重層する複雑なネットワークとして機能していることを示した。図像テクストが単一の主題を表すのであれ、複数の主題を表すのであれ、問題となるのは当該のテクスト内部や複数の多様なテクスト間で、ネットワークをいかに構築するかではないかという仮説が導き出される。
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