研究概要 |
昨年度より引き続き、アテナイ異民族図像の調査を行った。既に図像の採録されている分について、W.Raeck, Zum Barbarenbild in der Kunst Athens im 6.und 5.Jahrhundet v.Chr.(1981)およびM.F.Vos, Scythian Archers in Archaic Attic Vase-Painting(1963)の二つのカタログを参考にして研究を進めた。なお下記の論文を執筆するために、古典期アテナイの演劇と宗教に関する文献を購入した。研究方法に関して助言を得るためと、国際学会出席を兼ねて、平成16年4月16より24日まで、ザルツブルグ大学人文社会学部古典考古学研究所長Florens Felten教授を日本へ招聘した。招聘理由は、京都ギリシア・ローマ美術館における収集品の共同調査と、平成16年4月16〜18日に東京大学文学部において開催された国際シンポジウムInternational Symposium on Ancient Mediterranean World : Fourth Session "Archaeology and History : Transcending the Great Divide"に参加するためである。 研究成果の一部は、筑波大学芸術学系『芸術研究報25(2004)』2005年に掲載される論文「プシュコスタシア-アテナイ陶器画における『神々の介入』と社会背景-」(現在印刷中)に発表した。さらに、昨年度二つの学会において発表した報告書が年度内に出版される予定である。Toshihiro Osada,"Die Interpretation des Nordfrieses vom Siphnierschatzhaus-Ikonographische Analyse im sozial-politischen Kontext" in :10.Oesterreichische Archaeologentag in Graz (Phoibos ; Wien 2005)-in Printing ; Toshihiro Osada,"Das Sieben Weisen Mosaik" in : C.Mattusch and A.Donohue(ed.), Acta of the XVIth International Congress of Classical Archaeology(Oxbow Books ; Oxford 2005)-in Printing.
|