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19世紀のアメリカにおけるロングフェローの受容-その偶像化とパロディを中心に-

研究課題

研究課題/領域番号 15520139
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 ヨーロッパ語系文学
研究機関東北大学

研究代表者

澤入 要仁  東北大学, 大学院・国際文化研究科, 助教授 (20261539)

研究期間 (年度) 2003 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2003年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワードロングフェロー、ヘンリー・ワズワース / アメリカ大衆詩 / アメリカ大衆文化 / フィービー・ケアリー / パロディ / "A Psalm of Life" / クラレンス・バディントン・ケランド / アメリカ印刷文化 / ハツチンソン・ファミリー / Excelsior / アメリカ大衆音楽 / ロングフェロー、ヘンリー・ワーズワース / ビーケアリー、フィービー
研究概要

本研究の第一の目的はロングフェローのパロディを探ることだった。そのため本研究では、ロングフェロー詩のパロディを数多く集め、それらを分析することによって、それらがどのように原作を誇張・諧謔しているのか探った。じっさい多くのパロディストたちが、詩人の微妙な特徴を巧みにとらえていた。ただしベイヤード・テイラーなど、ロングフェローをあざける意図がないパロディストも多かった。このようなパロディストたちは、パロディを書くことによってロングフェローの秘訣を習得しようとしていたようだ。また、フィービー・ケアリーという女性詩人が興味をひいた。通説によれば、パロディは原作を崩壊させることが目的であって、それ以外の主張はないとされてきたが、ケアリーの場合、むしろ自己主張するためにパロディが使われていた。ケアリーは、女性たちは現実に直面して、戦略的に生きるべきだと説いていたのである。
本研究の本研究の第二の目的は、ロングフェローの偶像化を明らかにすることだった。そのため、ロングフェロー像を素材にした商品を調査し、19世紀における大衆詩人の位置と役割について考察した。とくに、ロングフェローの詩句を引用したダイアリーなどの出版物や、ロングフェロー詩にメロディを付せた大衆歌など、きわめて泡沫的は資料をアメリカで調査したところ、ロングフェロー詩とその人気はこれらのephemeraeによって、いわば再生産されていたことが確認された。なお、本研究の過程で、クラレンス・バディントン・ケランドという、今では顧みられない大衆小説家に出会った。ロングフェローという名前の主人公が活躍する彼の小説「オペラハット」とそれを踏まえたキャプラの映画を比較すると、ケランドは、大衆文化と高尚文化とに階層化されていない、19世紀的な一元文化を理想としていたことが明らかになった。

報告書

(3件)
  • 2004 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2004 2003 その他

すべて 雑誌論文 (7件) 文献書誌 (1件)

  • [雑誌論文] 詩人ハリウッドへ行く-映画『オペラハット』とロングフェロー2004

    • 著者名/発表者名
      澤入要仁
    • 雑誌名

      国際文化研究科論集(東北大学大学院国際文化研究科) 12号

      ページ: 53-67

    • NAID

      120002146251

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2004 研究成果報告書概要
  • [雑誌論文] A Popular Poet Goes to Hollywood : Opera Hat and Longfellow2004

    • 著者名/発表者名
      SAWAIRI, Yoji
    • 雑誌名

      Journal of the Graduate School of International Cultural Studies 12

      ページ: 53-67

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2004 研究成果報告書概要
  • [雑誌論文] 詩人ハリウッドへ行く-映画『オペラハット』とロングフェロー2004

    • 著者名/発表者名
      澤入 要仁
    • 雑誌名

      国際文化研究科論集(東北大学大学院国際文化研究科) 12号

      ページ: 53-67

    • NAID

      120002146251

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 聴け、伝説を愛するものよ2003

    • 著者名/発表者名
      澤入要仁
    • 雑誌名

      英語青年(研究杜) 1850号

      ページ: 39-39

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2004 研究成果報告書概要
  • [雑誌論文] 自己主張するパロディ-フィービー・ケアリーとその作品2003

    • 著者名/発表者名
      澤入要仁
    • 雑誌名

      国際文化研究科論集(東北大学大学院国際文化研究科) 11号

      ページ: 15-28

    • NAID

      110004812108

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2004 研究成果報告書概要
  • [雑誌論文] Listen, Yo Who Love Legends2003

    • 著者名/発表者名
      SAWAIRI, Yoji
    • 雑誌名

      The Rising Generation 1850

      ページ: 39-39

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2004 研究成果報告書概要
  • [雑誌論文] Farce as Assertion : Phoebe Cary and Her Parodies2003

    • 著者名/発表者名
      SAWAIRI, Yoji
    • 雑誌名

      Journal of the Graduate School of International Cultural Studies 11

      ページ: 15-28

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2004 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 澤入要二: "自己主張するパロディ-フィービー・ケアリーとその作品-"国際文化研究科論集(東北大学大学院国際文化研究科). 11号. 15-28 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2016-04-21  

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