研究課題/領域番号 |
15520166
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ語系文学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
吉武 純夫 名大, 文学研究科, 助教授 (70254729)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2005年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 葬礼演説 / デモステネス / アレテー / リュシアス / メネクセノス / ディオニュシオス / ヒュペレイデス / カロスタナトス / ツキジデス / アンティゴネ |
研究概要 |
●アルギヌーサイやテルモピュライの戦いについての歴史資料と対照することにより、ツキュディデスからプラトンに至るまでの葬礼演説では、戦死者の功績について、故意的と見做さざるを得ないあいまいでミスリーディングな記述があることを明らかにした.それにより、デモステネスの葬礼演説の革新的な側面を明瞭にした. ●デモステネスまでの葬礼演説においては、弁者たちは「戦死者のアレテーを称える」としながらも、戦死者が何をしたかを語らずに戦死者を称えようとしていたのであり、彼らの葬礼演説とは実際には「彼らがそのために死んだ大義を称えるもの」であったという結論をえた. ●また、デモステネス葬礼演説の中の、名祖への言及がいかなる意味を持つものであるかについて、新しい見解を見出した. ●以上のような成果を、1月末にニュージーランドで開かれたAustralasian Society of Classical Studiesの「古典期アテナイの戦争と文化と民主制」というセクションにおいて報告し、評価を受けた. ●このほか、ディオニュシオスの思考を吟味して、この修辞学者がデモステネスの葬礼演説を軽視した理由を突き止めた. ●デモステネス葬礼演説の翻訳を完成させ、ヒュペレイデス葬礼演説の翻訳を進めている.
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