研究課題/領域番号 |
15520215
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
各国文学・文学論
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
新井 政美 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (60167989)
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研究分担者 |
林 佳世子 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (30208615)
菅原 睦 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (50272612)
チェリ バフリエ 東京外国語大学, 外国語学部, 客員助教授
CERI Bahriye Tokyo University of Foreign Studies, Faculty of Foreign Studies, Associate Professor
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2003年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | トルコ文学 / ヒルミ・ヤヴズ / オヤ・バイダル / レティフェ・テキン / バフリエ・チェリ / ラティフェ・テキン |
研究概要 |
近代化と文学との緊張関係がトルコにおいてもっとも先鋭な形で現われるのは、20世紀初頭のトルコ革命期以上に、1980年クーデタを契機とする第三共和政確立期である。この点に鑑み、この時期に創作活動を行なう作家たちの中から、詩人ヒルミ・ヤヴズ(Hilmi Yavuz,1936-)、短編作家オヤ・バイダル(Oya Baydar,1949-)、長編作家ラティフェ・テキン(Latife Tekin,1957-)の三名を研究対象として取り上げ、まずこの三名の評伝と作品目録の作成を行なった。その結果、三人に共通するのが、その進歩的な傾向ゆえに80年クーデタ後に自由な活動を阻まれた点であったことが明らかとなった。こうした研究成果をもとに、作家本人に彼らの作品と、さらに第三共和政成立以後の文学と政治、さらには近代化と文学との関わりについて語ってもらい、さらに討論を行なうために、平成15年12月6日、全国のトルコ研究者の参加もあおいで、シンポジウム「作家と語る現代トルコ文学-創作と研究の現場から-」を開催した。このシンポジウムは、三人の作家のほかに、日本とトルコの研究者が近代トルコ文学の直面する様々な問題についてトルコ語で報告し、さらにフロアとの討論もトルコ語で行なわれるという、日本では初めての形式のシンポジウムであった。 以上のような経緯をふまえ、本成果報告書には、三名の作家に関する評伝的研究と作家自身の報告、さらにトルコ文学研究を深化させるために必要なものは何かについて行なわれた報告に、近現代トルコ文学の概要について準備されたバフリエ・チェリの浩瀚な原稿が付け加えられている。それらによって、本報告書は、日本における近現代トルコ文学研究の重要な一里塚になるものと思われる。
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