研究課題/領域番号 |
15520227
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
各国文学・文学論
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
戸崎 哲彦 島根大学, 法文学部, 教授 (40183876)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 洞内摩崖石刻 / 洞内岩壁墨書 / 桂林 / 興安県 / 乳洞巖 / 芦笛巖 / 元晦 / 范成大 / 興安県乳洞巖 / 全唐詩 / 方信孺 / 桂林芦笛巖 / 壁書 / 岩壁上墨書 / 摩崖石刻 / 乳洞岩 / 桂林文物 / 韋敬辨 / 智城碑 / 上林県 / 李陽冰 |
研究概要 |
1 中国桂林地区興安県乳洞巖の石刻について:(1)政府機関による公表では現存総数は19件とされているが、今回の調査と研究では少なくとも25件が現存しており、さらに文革(1966-1976)以前には約40件が存在していたことを明らかにした。(2)年代について公表では唐3件・宋15件・民国1件とされているが、筆者の考証と鑑定では唐4件・宋17件・清2件・民国1件・不明1件という結論を得た。(3)趙某・韋〓の詩各一首、方信孺の詩二首等、新編の『全唐詩補編』・『全唐文』・『全宋詩』・『全宋文』に未収録の作品を多く発見し、釈文・復元を試みると同時に、既収の作品についても数百字に及ぶ訂正を迫った。(4)元晦・韋〓・范成大・方信孺・趙立等々、正史および新編を含む方志と最近の研究等に見られる官人の事跡や石刻の作者・作年に関する記載について多くの補足・修正を加えた。(5)洞内摩崖が多く、唐宋に集中している等、乳洞石刻の特徴を指摘すると同時に、史的考察を加えて、山名の変遷と混同、景勝地から宗教的道場としての開発の変化等を究明した。(6)研究結果に基づいて、石刻中に見える者及び関係する者の一覧表(約150名)、洞内外・周辺の地図(10余枚)を作製した。2 桂林市芦笛巖の墨書について:(1)政府機関の公表する資料の間に現存数について齟齬が見られること、またそれに系統があることを指摘すると同時にその原因を究明した。(2)公表によれば南朝・斉の作が洞内最古の墨書であると鑑定されているが、書式等の究明を通して斉の作ではないことを考証した。(3)明らかに唐代の墨書である5点に考察を加えて書式・内容・動機・地点・作年・作者等に見られる特徴を指摘した。(4)唐代洞内墨書と桂林摩崖石刻の特徴を比較し、"山水遊"のあり方に相異があることを指摘した。
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