研究課題/領域番号 |
15520328
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本語教育
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
五味 政信 一橋大学, 留学生センター, 教授 (00225674)
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研究分担者 |
今村 和宏 一橋大学, 大学院経済学研究科, 助教授 (80242361)
西谷 まり 一橋大学, 留学生センター, 助教授 (80281004)
石黒 圭 一橋大学, 留学生センター, 助教授 (40313449)
張 麟声 大阪府立大学, 人間社会学部, 教授 (80331122)
庵 功雄 一橋大学, 留学生センター, 助教授 (70283702)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2004年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 日本語 / 中国語 / 日本語教育 / 対照研究 / 教材開発 / コーパス / 漢語 / 同形異義語 |
研究概要 |
中国語を母語とする学習者は、漢字を共有するが故に、日本語の習得の速度が非漢字圏の学習者より一般に早い。しかし、日中両言語の統語的性格が著しく異なることに加え、漢字で書かれた語の意味や機能を類推する際に中国語の知識を利用するため、しばしば日本語の漢語とズレを来すことがある。 本研究は、中国語を母語とする学習者のこのような問題点を克服するために、対照言語学的な観点から日中両言語の異同について分析を行ない、その成果に基づいた教材を開発することを目的としている。 本研究の成果は、報告書に収録された6本の論文(2本は成果報告書が初出)、ならびに5本の教材にまとめられている。論文で明らかになった点は、(1)書き言葉でよく使われる漢語名詞とは反対に、漢語副詞は話し言葉で使われることが多く、それが中国語母語話者の作文の不自然さに結びついていること、(2)サ変動詞化する名詞であっても、専門用語として使われる場合は名詞としてのみ使われる傾向が強いこと、(3)「低下する」「対立する」など、サ変動詞であるにもかかわらず、中国語母語話者が「〜する」ではなく「(低下)になる」としてしまいやすい語の共通した性格、(4)社会科学系専門用語の中で、どの語が日本語と中国語で意味が大きくズレるかについての知見、等である。 以上の成果に基づいて、中国語を母語とする日本語学習者が誤りやすい項目について自学自習できるよう、「漢語の動詞性の違い」「漢語動詞の自他の問題」「漢語の形容詞性の違い」「接尾辞の問題」「専門語の意味のズレ」に焦点を当てた5教材を開発した。
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