研究課題/領域番号 |
15520360
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外国語教育
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研究機関 | 鳴門教育大学 |
研究代表者 |
伊東 治己 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (90176355)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | カナダ / 第2言語教育 / イマージョン教育 / イマージョン成功実態 / イマージョン成功要因 / 成功要因に関する意識調査 / 公用語政策 / カリキュラム / イマージョンプログラム / ルーブリック / 有効性 / 成功要因 |
研究概要 |
第2言語でのコミュニケーション能力の育成に多大な成果を上げているカナダのフランス語イマージョン教育に注目し、その成功要因を(1)教授・学習レベル、(2)制度レベル、及び(3)社会レベルの3層に分けて検討を加えた。具体的には、教授・学習レベルでの成功要因を(1)指導法要因、(2)指導者要因、(3)学習者要因に分け、制度レベルでの成功要因を(1)学習環境要因、(2)カリキュラム要因、(3)教育行政要因に分け、さらに社会レベルでの成功要因を(1)公用語政策、(2)連携の枠組み、(3)フランス語学習を刺激する社会的施策に分けて分析した。加えて、イマージョン教育関係者(保護者・卒業生・学校長・研究者)の間でのイマージョン教育の成功度とその要因の認識状況を探るため、イマージョン教育中心地オタワでアンケート調査とインタビュー調査を実施した。その結果、いずれの被験者グループにおいても、(1)イマージョン教育への満足度が極めて高いこと、(2)自身が関わったイマージョン教育の成功度を高く捉えている反面、その割合は研究者、学校長、卒業生、保護者の順に緩やかな下降傾向にあること、(3)フランス語能力育成と学力保証(認知面)において高い評価を下している反面、フランス語系カナダ人への共感の育成と英語系カナダとフランス語系カナダの間の共通理解の増進(情意面)においては達成度を低く捉えていること、(4)イマージョン教育の有効性についての肯定的認識が、個々のイマージョンプログラムでの学習成果(ミクロレベルの成功)だけでなく、連邦政府による支援やイマージョン教育を取り巻く学習環境さらには研究者等による教育成果の公表によって醸造され、それが今度は連邦政府や地区教育委員会によるイマージョン教育への支援を引き出し、その支援がイマージョン教育のミクロレベルの成功に寄与する環境要因を強化するという循環関係つまりマクロレベルの成功プロセスが成立していることが明らかになった。
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