研究課題/領域番号 |
15520372
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外国語教育
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研究機関 | 日本社会事業大学 |
研究代表者 |
斉藤 くるみ 日本社会事業大学, 社会福祉学部, 教授 (30225700)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2004年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2003年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 英語教育 / 手話 / 聴覚障害 / 大学教育 / 自習ソフト / 聴覚認知能力 / 視覚認知能力 |
研究概要 |
聴覚障害を持つ大学生は増加しており、インターネットやEメールの発達で彼らの英語学習への関心も高まっている。しかし大学のサポートシステムや聴覚障害学生のための英語教授法は10年間ほとんど改善されていない。インテグレーションで教育を受けている聴覚障害学生のための英語の自習ソフトの開発が必要である。その際手話使用者の特殊な視覚認知能力を有効に利用するようデザインすべきである。 この研究ではいくつかの実験に基づいて、英語教育ソフトをデザインした。まず日英語を使って、文字や文字列、あるいは文の認知・記憶能力を調べ、手話使用者の視覚認知・記憶能力の特徴を把握した。次に英単語を画面上に提示し、その提示の仕方による視覚認知・記憶能力を比較した。 その結果、手話者は静止した単語より、動いている単語のほうが認知・記憶能力が良いことがわかった。単語自習ソフトにおいては画面上にひとつの単語を複数提示し、内側から外側へ、または外側から内側へ動かすことが有効である。その動かし方が規則的であるものとランダムなものとどちらが効果的かは学習者によることがわかった。また手話者は同時に何行かの文字列を認知することができることもわかった。これは読解や文法の自習ソフトに利用できる。たとえば何行かにわたる映画の台詞を、全部一度に提示することによって、文法構造が把握しやすくなる。また文法事項別のソフトでは右から左に文を移動させ、同時に日本語訳と手話による訳を提示するのが効果的であると考えられる。 さらに英検の聴覚障害者対応でテロップを流すようになったことから、英文を右から左に流したものを理解できるようになるような自習ソフト作成にも着手した。英語圏の字幕付のニュース等を理解するための教材は健聴者にも有益であると考えられる。
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