研究課題/領域番号 |
15520374
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外国語教育
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
村田 久美子 早稲田大学, 教育・総合科学学術院・教育学部, 教授 (10229990)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 談話分析 / 批判的談話分析 / 異文化コミュニケーション / 異文化理解 / ニュースデイスコース / 日英比較 / 英語教育 / 捕鯨 / 批判的談話分析(CDA) |
研究概要 |
この研究は日英のメディア、特に、新聞記事の比較を、捕鯨というテーマを中心に、最近特に注目されている批判的談話分析(CDA)と異文化比較・コミュニケーションの視点を踏まえながら分析し、異文化理解における教育的示唆を検討したものである。 まず研究報告書第1章では研究概要を説明し、第2章でニュースデイスコースを分析する上での理論的背景・枠組みとしてのCDAの可能性を異文化理解の視点を取り入れながら批判的に考察した。次に3章ではCDAの視点を取り入れてのテキスト比較分析の例を2種類挙げた。まず3章1項では日英の捕鯨に関する新聞論説を比較分析し、それぞれの論説が一般的にステレオタイプ化されているものとは異なる方略を用い、それぞれの立場を推進していることを明らかにし、2項では英国における捕鯨と北洋のたら漁業の記事を比較し、地域経済や文化に深く関わっている問題と直接影響がない問題ではそのデイスコースが異なることを明らかにした。第4章では、読者が実際にいかに記事を解釈するかを民俗誌学的に調査するために実施した2種類のアンケート結果を紹介した。1回目のアンケートは日英読者の捕鯨に対する意見と、捕鯨に関する記事を読んだ時の受け止め方の関係を、英国の新聞論説を用い調査し、読者の意見、文化的前提・背景知識と論説の受け止め方の関係を明らかにした(4.1)。第2回目では更に詳細に文化的前提と背景知識が読者の記事の解釈にいかに影響するかを調査し、テキストの解釈にこれらの要素が深く関わり、読者が必ずしも記者の意図した解釈をしないことを明らかにした(4.2)。第5章では3章で紹介したテキスト分析と4章で説明したアンケート調査の結果をもとに、ニュースデイスコースが異文化理解に果たす役割、重要性について文化的な背景を考慮しながら統合的に考察し、第6章では本研究の残された課題について言及した。
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