研究課題/領域番号 |
15520400
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
吉川 真司 京都大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (00212308)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 官大寺 / 古代荘園 / 法会 / 東大寺 / 興福寺 / 弘福寺 / 大后寺 / 大極殿 / 荘園 / 東大寺続要録 / 御斎会 / 長登銅山 / 食堂 / 維摩会 / 雑役免荘園 / 踏査 / 古道 / 金光明寺 |
研究概要 |
日本古代の政治・経済・宗教を考える上で重要な官大寺とその荘園について、実態的な検討を加えた。官大寺については、東大寺の成立過程を従来よりも詳細に跡づけ、国分寺政策との関連を明らかにした。また官大寺の法会を、王宮法会を視野に入れつつ、実像を復原した。寺領荘園については、弘福寺・興福寺・東大寺・大后寺の荘園の特質を、史料調査・現地調踏査の両面から具体的に考察し、その分布・沿革・経営実態を解明した。特に顕著な成果は、おおむね以下の通りである。 (1)古代官大寺の機能について考察を試み、文明化のセンターとしての役割を論じた。 (2)古代官大寺の法会と王宮の法会の関係性を論じ、大極殿の特殊利用法を解明した。 (3)東大寺前身寺院の検討を行ない、金光明寺からの発展継承のプロセスを解明した。 (4)興福寺前身寺院である山階寺・厩坂寺故地を解明し、その発展過程を論じた。 (5)古代寺領荘園の一円的構造を、弘福寺領荘園故地の踏査によって明確にした。 (6)大和国雑役免荘園の成立過程を、東大寺領・興福寺領の双方について解明した。 (7)古代弘福寺領荘園について、免除領田制史料の釈文を作成し、研究の基礎とした。 (8)古代興福寺領荘園について`、藤原鎌足功田・維摩会料田からの継承性を解明した。 (9)東大寺領椹野荘が、長登銅山の積出港に由来するという独自の学説を提示した。 (10)未知の古代寺院・大后寺の歴史を明らかにし、その荘園立地の特殊性を論じた。
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