研究課題/領域番号 |
15520427
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
東洋史
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研究機関 | 神戸大学 (2005-2006) 京都大学 (2003-2004) |
研究代表者 |
真下 裕之 神戸大学, 文学部, 助教授 (70303899)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | ムガル朝 / 南アジア / インド / パキスタン / 古文書 / ムガル帝国 / ペルシア語 / 制度史 / 写本 / 制度 / パンジャーブ大学図書館 / パンジャーブ公共図書館 / ダヤール・スィング図書館 |
研究概要 |
ムガル朝時代の国制史を考える上で重要な叙述史料Ahwal-i Asad Bigの批判テキスト作成の指針については2004年度の研究成果によって示してあったが、その指針にもとついた校合テキストが一応の完成をみた。報告書に掲載した校合テキストは、研究助成によって得られたこの著作についての知見の全貌を示すことを目的として、校合・批判の処置を全面的に開示したものである。すなわちこのテキストは、諸写本の校合を集積すべくほとんどあらゆる種類の異読を採録すると同時に、編者による本文批判の結果も併せて開示してある。 またムガル朝政府の行政構造についての重要な史料であるdastur al-'amal(「業務要領」と訳しうる)文献については、できるだけ数多くの文献を参照すべく、かなり難解な書体で書かれた手写本を解読した上で、その構成や内容について分析を進めた。その結果dastur al-'amal文献は全般的に、暦年の記法、数字の特殊な表記法(siyaqと呼ばれる)、公文書の様式集など書記官僚のためのマニュアル的な情報を含むこと、ムガル朝各州の租税統計などさらに広範な行政上の情報までをも含む場合があること、さらにひとくちにdastur al-'amalといっても、個別の文献に含まれる情報はかなりのヴァリエイションを有することが明らかになった。この文献群については単独の論考を提出すべく、さらなる精査を進めているところである。 またムガル朝時代の重要な制度史、統計史料である『アーイーニ・アクバリー』に関しては、良写本にもとづく本文研究の結果、すでに公刊されている活字版のテキストと相違する部分がかなりあることが明らかになった。とりわけ統計的情報に関してはテキストの相違はきわめて重大な問題であるので、信頼できるテキストを再建できるよう、その一部の内容を電子化した。
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