研究課題/領域番号 |
15520434
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
東洋史
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
工藤 元男 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (60225167)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 秦漢帝国 / 秦簡・楚簡 / 道 / 巴・蜀 / 楚 / 青川木牘 / 張家山漢簡 / 「日書」 / 睡虎地秦簡 / 楚簡 / 地域文化 / 南越国木簡 / 巴蜀文化 / 楚文化 / 閩越 / 出土文字資料 / 秦簡 / 日書 |
研究概要 |
本研究の目的は、秦の中国統一の過程、および秦漢帝国の形成過程において、中国の地域文化がどのように変容し、やがて消えてゆくのかという問題を、古代四川の巴蜀地方、およびその東隣の楚地方を地域モデルとして検証するものである。そのさい、本研究でとくに重視している資料が、秦簡・楚簡などの出土文字資料である。これらの出土資料は後世の編集の手が加わっていない一次資料である。 秦の巴蜀支配がどのようにして行われたかについて、地方行政制度としての「道」の役割に注目し、その実態を張家山漢簡「奏?書」等から検証した。さらに非秦人たちの居住地域であった巴蜀が秦人の移民によって開発されたことを踏まえて、秦人移民墓から出土した青川木牘の内容(土地制度に関する条文)を分析し、さらにその出土地を現地調査し、秦の占領地支配と移民の関係について検討した。 一方、巴蜀にやや遅れて、戦国後期に秦に征服された楚の地からは、戦国時代の楚国の固有の宗教儀礼を示す竹簡資料が数種出土している。そこで、楚における地域文化としてのト筮祭祷簡習俗が、どのようにして形成され、その中からどのようにして「日書」(占いの書)が登場してくるのかを分析した。 巴蜀にしても、楚にしても、結局、これらの地は秦の中国統一過程で秦の領土に組み込まれ、秦の法治主義下に置かれ、その過程でそれぞれの地域文化は急速に消滅してゆくが、そのような在地社会と秦漢の法の関係を検討するため、張家山漢簡「二年律令」・「奏?書」を日中共同で研究し、赤外線カメラで撮影した新しいテクストを刊行した。
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