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カペー朝成立期におけるシャルルマーニュ伝説の発展とサン=ドニ修道院

研究課題

研究課題/領域番号 15520472
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 西洋史
研究機関志學館大学

研究代表者

小崎 閏一  志學館大学, 人間関係学部, 教授 (40101406)

研究期間 (年度) 2003 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワードサン=ドニ修道院 / シュジェール / シャルルマーニュ / ランディ / 受難聖遺物 / Descriptio / Indictum / 偽文書 / カペー王権 / 聖遺物 / ランディ大市 / レガリア
研究概要

サン=ドニ修道院において遂行された一連の歴史記述作業は周知のところであるが,なかでも怪しげな歴史物語や露骨な偽文書の解釈を巡っては作成者や作成の意図・年代について諸説入り乱れるものがあり,そこから歴史の現実から遊離した途方もない見解が導き出されることもしばしばであった。本研究では,サン=ドニの大市(ランディ)の起源とのかかわりで問題となる『受難聖遺物伝来記』(Descriptio)と,813年の日付を持つ偽シャルルマーニュ証書を考察の対象としたが,それは取りも直さずこれらの史料から歴史的現実を無視した解釈が唱えられてきたからに他ならない。しかしこれらの史料を冷静に検討すれば,従来の解釈とは大きく異なる結論を得ることができるように思われる。
シュジェールの言うIndictum exterius in platea, interius enim sanctorum erat, libentissime reddidit.は,「内側(町内)の市は聖人に属するものであるが故に,野原で開かれる町外の市を聖人に返還した」と訳すべきではなく,「内側(修道院内)の祝祭は聖人のものであるが故に,野原で開かれる町外の市を聖人に返還した」と理解すべきである。問題はIndictumの捉え方であるが,シュジェールはこれを本来の意味に近い「祝祭」と,11世紀後半から12世紀初頭にかけて含まれるようになった「市」の両様に取っている。
813年の日付を持つ偽シャルルマーニュ証書(DK286)については,12世紀に作成された偽文書という前提で議論されたことから様々な誤解と混乱が生じている。これが史料として初出するのはJ.Doubletの著作(1625)であることから,この偽文書がDoubletによって捏造されたもの,ないしはそれに近い時期のものと考えれば,この証書に伴うあまたの疑念が払拭されるのである。

報告書

(4件)
  • 2005 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 歴史の創作-サン=ドニ修道院の受難聖遺物を巡って-2006

    • 著者名/発表者名
      小崎 閏一
    • 雑誌名

      史学研究 251号

      ページ: 48-67

    • NAID

      40007262450

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2005 研究成果報告書概要
  • [雑誌論文] A Fabrication of History. On the Relics of the Passion of Saint-Denis2006

    • 著者名/発表者名
      OZAKI, Junichi
    • 雑誌名

      Shigaku Kenkyu No.251

      ページ: 48-67

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2005 研究成果報告書概要
  • [雑誌論文] 歴史の創作 -サン=ドニ修道院の受難聖遺物を巡って-2006

    • 著者名/発表者名
      小崎閏一
    • 雑誌名

      史学研究 251号

      ページ: 48-67

    • NAID

      40007262450

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2016-04-21  

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