研究課題/領域番号 |
15520479
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
考古学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
溝口 孝司 九州大学, 大学院・比較社会文化研究院, 助教授 (80264109)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 甕棺 / 成人用大型甕棺 / 弥生時代 / 北部九州 / 日本 / 考古学 / 土器 / 方法論 / 形態分析 / 土器生産 / 生産組織 / 埋葬 / 地域性 / 北部九州地方 |
研究概要 |
1 成人用大型甕棺の遺跡内変異の多様性があきらかとなった。具体的には、一遺跡から検出され、同様な製作技法で製作された個体間の形態差が、口縁部や突帯の形状やヨコナデによる仕上げ方法の差異等に殊に顕著にあらわれることがあきらかとなった。 2 成人用大型甕棺の遺跡間・地域間変異にいわゆる地理勾配がみとめられることがあきらかとなった。殊に、立岩式/KIIIb・c式段階に(甕棺型式名は橋口達也による)、a)胴部中位が直立し、口縁部へと丸くすぼまるもの、b)胴部に直立する部位がなく、全体に丸みをおびたもの、c)胴部下位以上が直立し、口縁部付近でも丸くすぼまらないもの、が成人用大型甕棺分布圏一帯に広く分布するが、a)は早良平野・粕屋平野を除く狭義の福岡平野から二日市地峡域に分布の中心があるのに対し、b)少量ずつ全域に満遍なく広がり、c)は早良平野から糸島平野、背振山系南麓地域に分布中心を持つこと、があきらかになった。また、c)については、胴部の「伸び」が殊に極端な個体がより西の三雲遺跡群に存在することが判明した。 3 成人用大型甕棺の遺跡内・遺跡間変異の発現の様態が時期ごとに異なることがあきらかとなった。具体的には、上記変異は永岡式/KIIc式・須玖式/KIIIa式段階に最も小さく、立岩式(古相)/KIIIb式段階以降、立岩式(新相)/KIIIc式段階まで拡大傾向にあることが判明した。 4 1・2は、成人用大型甕棺の製作の様態が、日常土器のそれと類似するものであることを示唆することを論証した。 5 3は、成人用大型甕棺を用いる埋葬習俗に関わる情報の伝達と選択に、時間的空間的変化があったことを示唆することを論証した。 6 4・5を踏まえ、成人用大型甕棺と、それを用いた埋葬習俗の広がりから見た北部九州地域の社会の特性について、社会の複合性・複雑性の観点(広義の新進化主義的観点)から論じ、仮説の提示をおこなった。
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