研究課題/領域番号 |
15520487
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
考古学
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研究機関 | 独立行政法人国立博物館京都国立博物館 |
研究代表者 |
難波 洋三 独立行政法人国立博物館京都国立博物館, 学芸課, 情報管理室長 (70189223)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 銅鐸 / 出土地名表 / 弥生時代 / 名東型 / 亀山型 |
研究概要 |
本研究では、多くの機関や個人の所蔵する銅鐸を実見・調査し、銅鐸の形態・各部分の法量とその比率・文様・製作技法・鋳型の構造・鋳造後の仕上げ法・鋳掛けや補刻や研磨の技術などについて、多量のデータを収集し新たな知見を得ることができた。この調査を基礎として、難波による、銅鐸群の抽出、銅鐸群の細分、その相互関係の分析などが目覚しく進展した。具体的には、菱環鈕式の細分、扁平鈕式新段階の銅鐸群の抽出と細分およびその相互関係の解明、突線鈕1・2式段階の銅鐸群の抽出と分析、近畿式銅鐸の系列についての分析、三遠式銅鐸内の系列の発見などが、その研究成果である。そして、これらの成果を反映することによって、銅鐸出土地名表をより精密で価値の高いものにすることができた。この銅鐸出土地名表は2007年3月に完成し、研究成果報告書に掲載した。 本研究の成果は、銅鐸出土地名表に関するものに留らない。その具体的な内容は、研究成果報告書に掲載した難波の6篇の論文によって知ることができる。中でも、近畿式と三遠式の成立時の銅鐸群の動向の解析から、大きな社会変化が起った弥生時代後期前葉における地域勢力間の関係とその連合の成立過程を明らかにした研究は、今後、倭王権の成立過程を考察する上で非常に重要な成果である。この研究成果は、2006年12月1日-3日に国立歴史民俗博物館で開催された国際シンポジウム『古代アジアの青銅器文化と社会-起源・年代・系譜・流通・儀礼-』において、「近畿式・三遠式銅鐸の成立」の表題で発表したが、日本経済新聞(2007.1.6)と毎日新聞(2007.1.26夕刊)に記事として採り上げられるなど、注目を浴びた。
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