研究課題/領域番号 |
15520504
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人文地理学
|
研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
杉浦 芳夫 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (00117714)
|
研究分担者 |
原山 道子 東京都立大学, 理学研究科, 助手 (00117722)
石崎 研二 奈良女子大学, 文学部, 助教授 (10281239)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
|
キーワード | 中心地理論 / Christaller / ナチ・ドイツ / 国土計画 / 混合中心地システム / 地理学史 |
研究概要 |
1.ナチ・ドイツの国土計画に中心地理論が応用されていく最大の契機は、国土調査全国共同体研究所長のMeyer(ベルリン大学)の中心地理論への注目であったが、学位論文提出後のChristallerは、フライブルク大学のMetzらの急進的民族主義(volkisch)地理学者たちとつながりを持つようになり、それも媒介として、ナチ・ドイツの国土計画に参画していった。 2.人口の不均等分布の解消のみならず、原料・食糧の効率的な調達・供給も目ざしていたナチ・ドイツの国土計画論では、国土全域の階層的編成が求められていたので、中心地に加え、開拓集落、工業集落をも構成要素とするChristallerの集落システム論(1938年のアムステルダムIGCで発表)は、その要請に答えうるものであった。 3.1939年9月のポーランド占領後、東方占領地の集落再編計画に中心地理論は応用されようとしたが、ポーランド語文献によれば、それに先立ち、1937年にはポーランドと国境を接するシュレージェン地方において、防衛上の観点から、中心地網の整備案が、国土調査全国共同体研究所の命を受けたブレスラウ大学の地理学者たちによって作成されていた事実が判明した。 4.関連文献の引用分析だけからは、中心地理論の他の学問分野の集落配置プランへの影響を厳密に捉えることができないので、他の学問分野の関連文献を詳細に読み込む必要がある。 5.ナチ・ドイツに受容された中心地理論が、1939年以降、占領地ポーランドで実際に応用されていく過程については、Christallerの1940年代の論文等を検討することで解明されるであろう。
|