研究課題/領域番号 |
15530014
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎法学
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研究機関 | 愛知学泉大学 |
研究代表者 |
井上 匡子 愛知学泉大学, コミュニティ政策学部, 助教授 (10222291)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2003年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 現代市民社会論 / 親密圏 / ドメスティック・バイオレンス / フェミニズム / 正義論 / 規範構造 / 公共性 / ドメステイックバイオレンス / 現代正義論 |
研究概要 |
親密圏における規範構造とそれが持つ市民社会・市民法との関係を、現代市民社会論の観点から分析することを基本目的とする本研究においては、以下の三点から研究を行った。 (1)思想史研究 研究代表者がこれまで主たる対象としてきた18世紀法思想・政治思想を中心に、「親密圏」という観念・概念の成立の思想的経緯・理念上の整理を行った。特に、今年度は近代市民社会論と現代市民社会論双方における「親密圏」の位置づけの違いを明らかにした。また、親密圏と公共圏の接触面の問題として、専門家と専門知の位置づけに注目し、両スフエア(圏)の交錯状況に関して考察した。この両スフェアの交錯という観点は、本研究の(2)(3)に共通する視座とした。 (2)現代市民社会論からの理論研究 現代市民社会論と規範的正義論という共に社会の捉え方をめぐる理論を比較した上で、それぞれに対するフェミニズムが与えた影響の検証を通して、「親密圏」の現代的な意義を、ネガティヴな側面も含めて、考察した。また、正義論の文脈との交錯を整理するための視座を得た。 (3)ドメスティク・バイオレンスに関する研究 近年法整備がおこなわれている日本の制度を検証した。特に今年度は、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律の改正が前倒しの形で進み、その論点整理などの作業についても、検討の対象とした。さらに、ストーカー規制法・児童虐待防止法など、近接の法制度との比較を行った。 (4)研究の統合 以上の三点はそれぞれ有機的に結びついている論点であるが、今年度は(1)で得られた両スフェアの交錯への注目という視座を得た。 学会において、報告し、各方面からご意見を頂くとともに、紀要にその成果を一部として論文を公表した。
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