研究概要 |
本研究は,アメリカのG.H.ブッシュ政権(1989-93)の外交政策,とりわけアジア政策を,理念とプロセスの双方から分析したものである。こうした研究を通じて,ロナルド・レーガン政権(1981-89)からG.W.ブッシュ政権(2001-)に至る共和党外交の系譜とその変遷,さらには,その背後にある共和党とアメリカ政治の変容を明らかにし,また,外交政策をめぐる理念とプロセスの連動またはかい離を分析しようとするものある。 特に本年度は,G.H.ブッシュ政権後期のアジア政策を主たる研究対象とした。この時期には,湾岸危機・戦争やソ連の崩壊というグローバル・フクターがアジア政策にも大きな影響を与えており,92年の大統領選挙をめぐって国内政治上のファクターも著しく重要になった。これらの結果,外交理念は不明確となり,外交プロセスは混乱ぎみであった。 本年度も,日本,アメリカの双方で関係者へのインタビュー調査を実施した。
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