研究課題
基盤研究(C)
平成15年度に開始された本研究では、日本国内における一橋大学社会科学古典資料センター、経済研究所および早稲田大学図書館等での資料収集に加え、海外における、スイスやフランスの図書館、文書館等での資料収集を通じて18世紀後半から19世紀前半にかけての時期の経済思想史および社会思想史関係のさまざまな資料を収集した。海外および国内でのこうした文献、資料の調査、収集、分析の過程から明らかになったのは、エティエンヌ・デュモン、ピエール・プレヴォ、シスモンディといったジュネーヴを中心としたフランス語圏スイスの知識人達が18世紀末から19世紀前半にかけて西欧の社会経済思想が交流、展開する過程において従来考えられていた以上に重要な役割を果たしていたということである。この点は、今後、ジャン=バティスト・セーやトマス・ロバート・マルサスの経済学を研究する場合にとりわけ大きな意味をもってくるであろう。また、この時期、ジュネーヴで出版されていた.Bibliotheque britanniqueであるとか、あるいは、Bibliotheque universelleといった雑誌が、最新の社会経済思想や科学知識をフランスおよびヨーロッパ大陸へ普及させる際に、貢献していたということも明らかになった。これらの研究成果の主要部分は、「転換期ジュネーヴの知識人たち一スイスの視点から見た西欧社会経済思想史の-齣-」(『大阪産業大学経済論集』、第6巻、平成17年)ならびに「ジャン=バティスト・セー-習俗の科学から実践経済学へ-」(鈴木信雄編『経済思想第4巻経済学の古典的世界1』日本経済評論社、所収)としてまとめられている。
すべて 2007 2005
すべて 雑誌論文 (5件) 図書 (4件)
Globalized Asia (Koyosyobo)(Saito, Hideharu, ed.)
ページ: 205-205
大阪産業大学経済論集 6・3
ページ: 1-19
110004600136
Osaka Sangyo University Journal of Economics Vol.6
Economic Thought 4 (Nihonkeizaihyoronsya)(Suzuki, Nobuo, ed.)
ページ: 382-382
大阪産業大学経済論集 第6巻第3号
ページ: 1-20