研究課題/領域番号 |
15530176
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済政策
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
永田 雅啓 埼玉大学, 教養学部, 教授 (50261871)
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研究分担者 |
成田 淳司 青山学院大学, 経済学部, 教授 (00133695)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 東アジア / 実質為替レート / 価格指数 / 数量指数 / 通貨危機 / 日本 / 米国 / 企業内貿易 / 貿易構造 / 人民元 |
研究概要 |
2003〜2005年の日本の貿易指数データベースを作成した。これらの貿易指数データも用いて、日本や中国の機械類貿易構造変化を中心としたアジアの資本財輸出入の最近の変化に関する定量的な分析を行った。 1.アジア経済が99年以降、今日まで順調に回復している主たる理由は、純輸出の急拡大である。そして、輸出が伸びた要因として大きかったのは、実質為替レートの低下であった。現在の水準は80年代以降でも最も低い水準にあり、これはロシアや中南米諸国の危機とは大きく異なる点である。アジアで通貨危機にあった国々では、通貨の大幅下落にもかかわらず、その後のインフレが抑制されているが、その最大の理由は、期待インフレ率の低下にあったと考えられる。 2.中国は、資本財の貿易収支で、対アメリカでは完成品資本財輸出で大きな黒字を持っているものの、日本や主要なアジア諸国に対しては、部品類の輸入を中心に大幅な赤字である。束アジア諸国が資本財貿易で大幅な対中国黒字を持つようになった一つの理由は、97のアジア通貨危機の結果、人民元の実質為替レートは対ドルや対円では若干低下したものの、対東アジア通貨ではむしろ高くなったためと考えられる。 3.一般に企業内貿易は、税制や投資相手国の規制(利潤の送金制限等)や為替変動などに対応するため、多国籍企業が市場での取引価格とは異なる価格付け(移転価格)をする可能性がある。推計した結果では、価格弾力性に関しては、輸出入ともに企業内貿易の方が価格弾力性(絶対値)は明らかに小さく、実質為替レートの変動に対して貿易量が影響を受けにくいことを示している。
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