研究課題/領域番号 |
15530240
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済史
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研究機関 | 長崎県立大学 |
研究代表者 |
谷澤 毅 長崎県立大学, 経済学部, 助教授 (00288010)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2005年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2004年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2003年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | ドイツ / 商業都市 / ハンザ / 国際商業 / リューベック / バルト海 / ライプツィヒ / ハンブルク / 国民経済 / オランダ |
研究概要 |
平成17年度は、個別的な研究を進めるとともに、研究全体を報告書にまとめる作業を合わせて行なった。まず個別的な研究では、以下の二つの成果が刊行された。(1)「ハンザ後期のリューベックとバルト海地域」、(2)「中世後期・近世初頭におけるハンブルクの商業発展と大陸内商業」である。(1)は中世後期から近世初頭にかけてのリューベックのバルト海を舞台とした国際商業上の役割を取引相手地域の面からやや長期的に考察したものであり、研究自体は平成16年度に行なわれたものである。(2)は同じく中世後期から近世初頭にかけての広域的な商業の広がりをハンブルクについて検討したものであり、大陸内部との商業関係に考察の比重が置かれている。これまでハンブルクは、海上商業の拠点として取り上げられることが多かったが、ここではエルベ川の永路などで結ばれる大陸内部との商業関係に光を当て、海洋世界と大陸内部とを結びつけるハンブルクの国際商業上の役割の一端を浮き彫りとすることができた。 研究全体の報告書の作成は、これまで刊行されたリューベックとハンブルクに関する論考と合わせて近世のライプツィヒ商業に関する一章を設けてまとめがなされた。大市開催都市であるライプツィヒについては、東西ヨーロッパ間商業の結節点としての役割に焦点が当てられている。かくして報告書の内容は、近世ドイツ国際商業の実態の一端をリューベック、ハンブルク、ライプツィヒの三都市を中心とする通商網の広がりという面からまとめたものとなっている。また、これまでの簡単な研究史を踏まえながら、ドイツ国民経済形成過程において国際商業ならびにその結節点となった商業都市が担った役割に改めて注目する必要はありはしないかとの指摘を行なった。
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