研究課題/領域番号 |
15530244
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済史
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
佐々木 聡 明治大学, 経営学部, 教授 (40205844)
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研究分担者 |
佐々木 聡 明治大学, 経営学部, 教授 (40205844)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2005年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | ライオン歯磨 / ライオン油脂 / ライオン商事 / 花王石鹸 / 石鹸配給統制制度 / 帳合 / 現金取引制度 / 流通機構 / 取引制度 / 帳合元 / 帳合先 / 石鹸配給規則 / 石鹸配給 / 配給統制 / 流通網 / 花王 / 化粧品業界 / ライオン石鹸 / 卸店 |
研究概要 |
本研究は、初年度提出の「研究計画調書」にも記したように、研究史上の課題とされてきたメーカーと卸店・小売店の各レベルの流通の実態の変化について長期的な視点から、明らかにすることを目的としたものであり、この目的を達成するために、明冶期から1950年代までの関係史料を幅広く収集するとともに聞き取り調査なども実施して、それらの情報を詳細に検討してきた。これによって、明らかにされた研究史上の論点は、多岐にわたるものであるが、主なもののみを記せば、下記の通りである。 まず戦前については、各地の主要代理店は複数のメーカーとの取引関係を構築したが、これによって主要代理店はメーカ一への価格交渉力を握った。都市部では1920年代に独立した若手代理店経営者が業界の一勢力となっていった。また、戦時期から載後の石鹸取引についてみると、メーカーの販売機能と有力卸店を包摂して日本石鹸配給統制株式会社を頂点とする一元的配給システムか構築されたが、このシステムは概ね戦後の「石鹸配給規則」施行直前まで継続されていた。同規則による予約クーポン集券では、メーカー・卸売・小売の各レベルでの競争や各レベルでの連携をともなう競争が展開され、流通の垂直的な連携や統合の重要性が再認識される契機ともなった。また同規則のもとでライオン油脂からの独立的立場を継続していたライオン商事は、同規則の撤廃後、ライオン油脂の直属卸店としての機能を回復する過程がみられた。また、再販や販社制度の導入前の花王では、手形のサイト短縮や流通機構の部分的改革が進められ、現金取引の導入、予約販売制の導入およひ随時出荷制への移行なども実施され、それらが後の再販や販社制度の基盤となっていったことも明らかにされた。
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