イングランド経営史の分野で経営教育・職業教育の研究が遅れている現状にかんがみ、こうした教育活動が活発化していった18〜19世紀の経営・職業教育の実態を解明すべく、基礎的資料の収集につとめている。これまでの基本実績としては、2002年9月実施の第38回経営史学会全国大会報告「トマス=ワッツの著作と18世紀初頭イングランドにおけるman of businessの概念」がある。引き続き、これを踏まえ、18〜19世紀イングランドのビジネス・ガイドブック等を利用しつつ、まず18世紀前期の動向を掘り下げているのが現在の進行状況である。研究機関移籍に伴う科学研究費補助金申請資格喪失のため、科学研究費補助期間はわずか数ヶ月にとどまり、資料準備の段階で同期間が終了されざるを得ないが、今回の補助を早急に論文発表等に結実させるべく、作業中である。
|