研究課題/領域番号 |
15530259
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経営学
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
松岡 久美 香川大学, 大学院・地域マネジメント研究科, 助教授 (30325310)
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研究分担者 |
原 真志 香川大学, 大学院・地域マネジメント研究科, 助教授 (40281175)
山田 仁一郎 香川大学, 経済学部, 助教授 (40325311)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2004年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2003年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 産学連携 / クラスター / バイオテクノロジー / ベンチャー / アカデミック・アントレプレナー / 企業家精神 / ネットワーク / 起業家精神 |
研究概要 |
我々は、クラスター形成初期過程における産学連携を分析する上で有効となる新たなフレームワークの構築とその支援および評価における政策的課題を明らかにするために、バイオ産業におけるクラスター形成の初期段階に注目した研究を実施した。国内においては、香川県における希少糖バイオクラスターを中心とした事例研究を、また、海外では、米国および欧州におけるバイオ産業クラスターの事例研究を行った。 これらの研究の結果から、我々は、クラスターの成長軸には、社会性(公共性)と経済性(事業化)の2側面が存在し、それらの成長軸にあった支援や評価のあり方が望ましいことを指摘した。また、大学所属研究者のアカデミック・アントレプレナーシップについても、既存の研究で指摘されてきた事業創造(大学発ベンチャー)の側面だけでなく、研究基盤となるインフラストラクチャの構築の側面での役割の重要性についても指摘した。 国内における形成初期段階のクラスターは、研究とビジネスの間のリンケージや地域に根ざすこととグローバルな競争優位を構築することの両立の困難さに直面し、産学官の主体間でのドメインのギャップに直面しながらも、それらの困難を乗り越えようとしている。特に、アカデミック、ビジネスの関心にくわえ、地域という第3の軸が加わることにより、クラスターの中核となっている大学側研究者が非常に複雑で拡大された役割に直面している。そうした中でアカデミック・アントレプレナーはそうした中で活動しているのである。 海外事例との比較においては、国内では、支援のための各種組織の機能が分断されていて弱いこと、研究とビジネスの境界が高くそのリンケージをはかることのできる人材が不足し、また海外に比べてその育成機能も弱いことが明らかになった。以上が、本研究の成果である。
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