研究課題/領域番号 |
15530261
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経営学
|
研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
大角 玉樹 琉球大学, 法文学部, 助教授 (80305177)
|
研究分担者 |
與那原 建 琉球大学, 法文学部, 教授 (30182843)
知念 肇 琉球大学, 法文学部, 助教授 (80227321)
多賀 寿史 琉球大学, 法文学部, 講師 (80336362)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2003年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
|
キーワード | 産学官連携 / イノベーション / 沖縄 / クラスター / 知的財産 / 国立大学法人化 / TLO / コンテンツ |
研究概要 |
沖縄型の産学官連携組織として沖縄TLO(仮称)の可能性が検討されてから四年以上が経過した。その間、国立大学が法人化し、TLOと知的財産本部が併設されるなど、TLO本来の意義と役割の再検討が必要となっている。本研究では、技術移転とその手段としてのライセンシング業務を中心とした萌芽期のTLOではなく、国立大学法人化以降の知的創造サイクルの中核的役割と包括的産学官連携機能を期待される「次世代型」のTLOのモデルを調査・分析した。その結果、以下の政策的提言を抽出した。 まず、沖縄におけるTLO設置への期待は大きいが、採算性と人材不足が否めず、また、基本的な理解度にギャップが大きいことから、現行の縦割り的な産学官連携施策の統合努力を経た上で、再度設置を検討するのが望ましい。次に、高度知的財産人材の早期確保並びに養成が急務である。スーパーTLOに代表される先導的な組織にマネジメントのノウハウを学ぶ一方で、沖縄独自の海洋資源・亜熱帯資源の知的財産化と情報共有の促進が望まれる。第三に、地方の大学教職員の意識の低さに関しては、大学全体を巻き込むのではなく、理解度・関心度の高い教職員を既存の部局とは独立したポジションで産官学連携に関与させるほうが効果が高いかもしれない。第四に、従来型のTLOと知的財産本部の機能分担・共進化の方向性を議論し、沖縄独自の効果的なイノベーション創出モデルを構築することも重要な課題である。とりわけ沖縄の場合、大学の研究機能が脆弱であることから、県外・海外の大学や研究機関との戦略的ネットワークを構築し、オープン型の知的クラスターを構築することも急務であろう。最後に、知的財産は特許だけではなく、音楽、アニメや漫画などのコンテンツやブランドも重要な戦略的知的財産である。沖縄独自の伝統文化・芸術・音楽を対象にした知的財産戦略並びに産学官連携諸政策も望まれる。
|