研究課題/領域番号 |
15530273
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経営学
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
坂野 友昭 早稲田大学, 商学学術院, 教授 (40139506)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 金融サービス / 企業戦略 / 組織デザイン / データベース / 国際比較 / NOFIA / 戦略 / 情報技術 |
研究概要 |
金融業、特にリテールの金融サービス業について昭和20年から平成16年までを対象に、新聞や雑誌などのすべての公表された記事に基づいて、戦略や組織の変革に関するデータベースを構築した。本データべースは、新聞、雑誌およびアニュアルリポートなどに公表された記事からなっている。各変革の鍵となる特徴を浮き彫りにするために、変革のタイプ、組織内で変革が起きた場所、表明された目標およびその理由が記録された。また、戦略タイプ、戦略方針、組織構造なども記録されている。 その上で、データべースを用いたいくつかの実証研究を行った。第1に、米国の共同研究者が構築したデータベースを用いた分析により、米国のサブプライム層向けモーゲージ市場で規制強化の結果、高所得者に対する貸付には変化がみられなかったのに対して、低所得者に対する貸付は激減したことが示された。第2に、ヨーロッパの消費者信用市場が未発達な要因としては、規制の厳しさ、金融機関のリスク回避性向、文化・宗教的背景などが挙げられるが、最大のものは個人信用情報機関が未発達なことであった。第3に、日本の消費者金融サービス会社のアジア諸国での活動の変化を「開発」と「活用」の2つに分類し、香港、韓国および台湾のいずれの国においても開発よりも活用タイプの変革が圧倒的に多きことを示した。第4に、日本における個人の自己破産の特徴とその原因について実証的分析を試みた結果、自己破産の発生を説明する要因の中で最も大きな説明力を持つのは、減収というライフイべントであることが示された。最後に、日本の金融サービス会社の海外進出の動機として、資本などの「資源」を求めるものと新規市場で従来の顧客セグメントまたは新しい顧客セグメントに対してサービスを提供するといった追加的な「機会」を求めるものの2つが発見された。
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