研究課題/領域番号 |
15530276
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経営学
|
研究機関 | 東邦学園大学 |
研究代表者 |
浅生 卯一 東邦学園大学, 経営学部, 教授 (70281912)
|
研究分担者 |
野原 光 広島大学, 大学院・国際協力研究科, 教授 (40085999)
猿田 正機 中京大学, 経営学部, 教授 (80139980)
藤田 栄史 名古屋市立大学, 人文社会学部, 教授 (50110755)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2003年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | 組立産業 / 伝統的なライン組立方式 / 代替的な組立方式 / セル生産方式 / 製品市場 / 国際情報交換 / スウェーデン / 職場の分業構造 |
研究概要 |
本共同研究は、主として国内外における・自動車・電気・精密機械産業等の組立工場の実態調査により、「セル生産方式」という新しい生産方式の展開と特質を、スウェーデンの自動車産業で開発されたリフレクティブ生産方式(伝統的なライン組立方式に変わる代替的な組立方式の代表的モデル)との比較という視点から明らかにし、それを通じて、今後の日本の組立型製造業のあり方を展望することを目的としている。2年間の本研究によって、明らかになったことは以下の点である。1.1990年代前半以降、日本の電気・精密機械等の組立産業で普及したセル生産方式は、伝統的なライン組立方式に変わる代替的な組立方式の一つとして位置づけられること、2.このセル生産方式はつぎのような4つの基本的な特質をもつこと、すなわち、(1)製品市場の激しい変動(製品の多様化・短命化)に対する生産技術上の即応性を飛躍的に増大させた組立システムであること、(2)いわゆるトヨタ・システムの特質と同様に、生産工程から各種の「ムダ」を排除することにより、コストの低減を追求していること、(3)個々の作業者または個々の作業集団(チーム)が担当する組立作業は、生産計画の範囲内という制約のもとではあるが、「自律的で完結的な」特質をもつこと、(4)組立セルの能率管理がきわめて厳密に行われていること(たとえば、組立セルごとに生産管理や電光掲示板を設置したり、組立セル単位の経営目標を管理したりすることによって)、以上である。要するに、製品市場の激しい変動にすばやく対応するための効率的な自動組立システムが開発されておらず、組立工程の主要な部分を人間の手作業に依存せざるをえないという技術的条件のもとで、新たに生み出された効率的な組立システムがセル生産方式といえよう。
|