研究課題/領域番号 |
15530296
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
会計学
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研究機関 | 学習院大学 (2005) 筑波大学 (2003-2004) |
研究代表者 |
金田 直之 学習院大学, 経済学部, 助教授 (80344860)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 利益操作 / 利益調整 / 経営者交代 / アナリスト予想 / 日本企業 / 財務会計 / コーポレート・ガバナンス / 国際情報交換 / 米国 |
研究概要 |
本研究は、これまでの研究と異なり、財務諸表のデータでなく、アナリスト予想のデータから利益操作(利益調整)を検証しようとするものである。日本企業の経営者交代は、米国のものと異なる。業績悪化により経営者交代が行われていると考えられる場合でも、辞任に追い込まれる事は少なく、会長などの役職にとどまることも多い。経営者交代の定義にはこの違いを反映させた。米国のデータで行った分析と同様に、全体サンプルでは有意な結果は出ていない。外部者就任型のサンプルについては、アナリストが経営者交代の前後で、利益操作を見越した利益予想の変更を行っている可能性があることが示された。先行研究における方法上の欠点を補う手法で、知見が得られたことは、重要である。また、外部者就任型でのガバナンス・利益操作について、実務上検討する際にも有用な可能性がある。 また、本研究に密接に関連するものとして、以下の研究も行った。第一は、経営者予想に対する市場の信頼性を検証しようとしたものである。財務困窮度が増し、倒産の確率が高まると、経営者がより楽観的な業績予想をする傾向があることが確認した。アナリスト予想は、これに対応して、財務困窮度が大きい企業の予想の情報は、そうでない企業に比べて、折り込み方が小さいのではないかと予想されたが、実証結果はこれを支持していない。 第二に、アニュアル・レポートやホームページ上の自発的情報開示のデータから、実証分析を行った。マザーズの企業については、情報開示が問題となっており、時機を得た研究である。情報開示のレベルは、企業規模、上場している市場、収益性、その企業を調査しているアナリスト数などによって、かなり説明できることが判明した。
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