研究課題/領域番号 |
15530310
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
会計学
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
小菅 正伸 関西学院大学, 商学部, 教授 (90161926)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 管理会計 / プロセス・マネジメント / 戦略管理会計 / 予算管理 / 戦略マップ / Beyond Budgeting / プロセス管理 / e-エコノミー / 情報化社会 / 国際比較 |
研究概要 |
2年間にわたる本研究では、わが国と韓国の企業を対象に、訪問調査とアンケート調査を行い、現代における管理会計の有用性を検討した。今回のアンケート調査は、仮設を抽出するためのパイロット・テストとしてこれを位置づけているため、現在もなお、今後検定すべき仮説を構築中である。 12の章からなる本研究の成果報告書は、現在の管理会計の課題を以下の観点から検討したものである。 (1)伝統的管理会計は、戦略の策定とその実行という側面で、深刻な問題を抱えている。 (2)上記(1)の問題を解決するためには、バランスト・スコアカードと戦略マップを伝統的管理会計と結びつける必要がある。 (3)予算管理は伝統的管理会計の代表的ツールであるが、現代企業においては伝統的な予算管理では戦略的マネジメントに関する諸問題を解決できない。 (4)アメリカでは上記(2)の問題を予算管理それ自体の改善・改良というスタンスで問題解決を図ろうとしているが、これとは対照的に、ヨーロッパ企業の一部には予算管理それ自体を廃止し、それに代わる新しい次世代のマネジメント・システムとしてBeyond Budgetingという考え方を導入している企業がある。 (5)Beyond Budgetingという新しい考え方の本質を探り、それらが伝統的な管理会計とはまったく異なる前提に立っている。これらは、次世代の管理会計を検討する際に、有益な示唆を与えるものである。 (6)伝統的管理会計の第三の問題としてのタテ型組織偏重を解決するために、次世代の管理会計はプロセス志向が重要である。 (7)松下電器産業、三洋電機、シャープ等の管理会計実務の特徴をもとに、今後の管理会計のあるべき姿を検討。 以上が、研究成果報告書の概要である。未だに十分な考察ができていない部分が多く残されているため、今後もさらに研究を継続し、より精緻な研究を実行し、さらに成果を蓄積して行く所存である。
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