研究課題/領域番号 |
15530325
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | ノートルダム清心女子大学 (2004-2005) 岐阜大学 (2003) |
研究代表者 |
白樫 久 ノートルダム清心女子大学, 文学部, 教授 (80003193)
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研究分担者 |
今井 健 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (00293548)
高木 和美 岐阜大学, 地域科学部, 助教授 (40345773)
荒井 聡 岐阜大学, 応用生物科学部, 助教授 (90212589)
山崎 仁朗 岐阜大学, 地域科学部, 助教授 (40262828)
杉野 緑 岐阜県立看護大学, 看護学部, 助教授 (70326106)
松下 光子 岐阜県立看護大学, 看護学部, 講師
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 中山間地域 / 岐阜県 / 構造分析 / 総合的定住条件 / 町村合併 / 過疎地 / コミュニティ / 保健 / 福祉 / 農村社会 / 郡上市 / (旧)和良村 / 内発的発展 / 持続的発展 / 総合調査 / 市町村合併 |
研究概要 |
本研究は、現代社会の基本的趨勢に条件づけられて、よりいっそう「条件不利地域」たることを強いられている中山間地域において、どのような構造的変化が生じているか、さらには構造転換の可能性をどこに見出すかを解明するために、岐阜県A市B町という一山間地域を事例として、(1)社会領域、(2)経済領域、(3)保健医療福祉領域という3つの領域から同時に実証研究することで、全体関連的な構造把握を試みた。その結果、現時点においては、これら3領域の一定のバランスの上に辛うじて総合的定住条件が確保されているものの、各領域とも構造的な問題を抱えているのが実態であること、そして、「平成の大合併」による自治体解体によって旧町村から新市への権限・財源の集約化が進められることで、上記の構造的な問題が相乗的な影響を及ぼし合って、総合的定住条件の構造変容を促しつつあることが明らかとなった。以上の分析から、一方で従来型の地域開発政策の限界が確認できるが、他方で地域の守り手がいなくなりつつあるのが現状である以上、いきなり脱近代的な価値の実現を中山間地域に求めても無理である。そこで、今後の中山間地域振興策を構想する上で基本となるべき考え方として、(1)個々の世帯・家族や集落単位での<共同性>の再構築を促すような定住条件整備、(2)「山村の豊かさ」の発展・再創造へ向けた住民の主体性を促すような行政・外部支援のあり方、(3)ヒューマン・スケールの事業創出、(4)地域社会の実態を継続的に把握して総合的に管理・調整する主体としての「総合支所」の再定義という4点を試論的に提示した。
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