研究概要 |
●2004年のフィンランド統計局およびスウェーデン統計局でのヒアリング調査と資料収集をふまえて、欧州における時間利用調査の調査方法について研究した。2000年に改訂された欧州統一行動コーディングリスト"The Guidelines on harmonized European Time use surveys, Eurostat, 2000."を用いて、長野県で行った時間利用調査のデータを再集計し、ヨーロッパとの比較研究を行った。研究成果は、第78回日本社会学会大会(2005.10.22、法政大学)において「長野県調査の結果からみる男女の時間利用構造」と題して発表した。 ●長野県における時間利用調査から労働項目の整理を行い、ジャパニーズコードの検討、および、欧州統一コードを日本における時間利用調査に適用した場合に生じる問題点や下位コードの設定等の処理による問題の解決策などについて考察し、「時間利用調査のための行動コーディングに関する研究-長野県調査と欧州行動コーディングリストとの比較から-」に掲載した。 ●スウェーデン統計局およびEurostatの平等政策と時間利用調査の分析に関する資料を収集し、統計データと男女平等政策の関連に関する論文などを検討した。 ●世界システム論に立脚した世帯構造に関する議論の収集と整理をおこなった。 I.Wallerstein編の世帯構造に関する二つの著作、Fernand Braudel Center刊行のReview誌の関連論文、Claudia von Werlhofなどのジェンダー視角から世界経済を論じる論者の論文などを検討し『ジェンダーと社会理論』に発表した。
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