研究課題/領域番号 |
15530361
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 鳥取大学 (2005) 沖縄大学 (2003-2004) |
研究代表者 |
家中 茂 鳥取大学, 地域学部, 助教授 (50341673)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 環境社会学 / 地域資源管理 / 住民組織 / 集団的意志決定 / コモンズ / 沖縄村落 / 環境管理 / コミュニティ / 共有資源管理 / 地域住民組織 / 地元 / 集団的意思決定 / コミュニティ・ベース / 地域共有資源管理 / 生活組織 / 町並保存 / 景観 / 地域経営 / 自治公民館 |
研究概要 |
近年、環境管理のうえで、コミュニティ・ベースの果たす役割への期待が高まっている。そのなかでも、日本の入会にみられるような、村落が伝統的に形成してきた資源利用のシステムは、「コモンズ」として注目されている。 本研究は、この「コモンズ」について、従来の研究のように、あらかじめコミュニティに備わった資源管理システムとしてとらえるのではなく、生活の必要に応じて、住民の集合の意識のもとに組織化されるものであることを、事例をつうじて検討した。具体的に取り上げたのは、沖縄県の竹富島における町並み保全の取り組み、石垣島白保におけるサンゴ礁埋立反対運動、沖縄島恩納村における観光開発と赤土流出防止の取り組み、座間味村におけるサンゴ礁保全利用についてである。 コミュニティ・ベースの資源管理の成立過程に注目するうえで重要なことは、(1)何が資源であるのかは社会状況によって規定される、(2)そこで、資源を資源として利用できるようになるためには、それを社会関係のなかに再配置しなければならない、(3)それゆえ、資源を再配置するということは同時に、社会関係を再編成することである、の諸点である。 このような資源の再配置と社会関係の再編において、イニシアティブが発揮できるときに、そこに住民の主体性の発揮がみられる。(ただし、その過程は主体化であると同時に、他の主体との関係において資源化でもあることに留意しておかなければならない。グローバル化の進行するなかで、コミュニティに立脚する立場は、常にそのような矛盾を引き受けなければならないだろう)。 報告書(冊子)には、以上の関心から、研究論文3本(「開発と景観」「コミュニティと景観」「自然の資源化における正統性の力学」)と、状況に埋め込まれた知識について論じた研究ノート2本(「実践の知はいかに創られるか」「環境および自然の保全と管理に向けた住民参加型あるいは住民主導型プロジェクトの計画と実施のための条件」)を収めている。
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